2013年11月9日土曜日

和束の秋のジャポネスク

和束方面、府道5号線で滋賀県境まで往復。すっかり秋の山里でした。

まず朝から歯医者。2週間前に奥歯の被せ物が取れて歯科へ。先生が取れた被せ物に細工して再利用しようとしている間に、衛生士のお嬢さんが私の口の中を突っつき回し、何かを見つけてしまったのです。多分昔詰めたセメントが欠けて中途半端に入っている。これは綺麗にせねば、それに前歯の先端が茶色くなってる、見栄えがあるから云々と内容が増えて行き、終わりまへん。こっちは口を開いて治療を受けているので、「○○しときますね~」とか言われても「あーうー」しか言えず、全てYESと解釈されるのです。親切なのかお節介なのか、治療なのか趣味なのか。

次いで散髪し、出発できたのは正午。2時間で行ける所まで行く の方針の元、走り出しました。木津川南側の府道を走り、加茂から橋を渡ってR163へ、そして府道5号線へ左折。ゆるゆると坂を登りますが、日差しも翳って結構肌寒い。途中サイクリストのオアシス・ローソンでトイレ借りて、飲み物とワッフルを調達し時計を見たら既に13時。慌ててワッフル食べてまたゆるゆる登ります。

山あいに入ると一層涼しいのですが、登っているので身体は暑い。トンネル抜けて、一ノ瀬、二ノ瀬、五ノ瀬、小さい交番を通って頑丈な橋を渡ると湯船です。だんだん人家が少なくなって府道が森を抜けると茶畑と山ばかり。道は所々路肩が崩れてコーンが並んでいます。並行する和束川も砂利が堆積したり周囲の竹がなぎ倒されたりで荒れ放題。復旧は遠い先に見えました。やがて湯船森林公園が見えてきて真っ赤な紅葉がチラリホラリ。目の前でその紅葉を見上げるとまさに秋友禅。ジャポン!

但し、公園は閉鎖中でした。あちこち崩れてるんでしょうね。大変な夏だったんだーと改めて思いました。そのまま紅葉見ながらフラフラ緩坂を登ってゆくと県境プレートが現れ、時刻は13:55。ほぼ2時間なので県境タッチでUターン。登ってきた坂を下り出すと、さっむー!汗が冷えて風通しの良いジャージは冷却材に変身。慌ててウィンドブレーカを羽織りました。

道路沿い、川沿いにも時々小さな赤い葉っぱの木があります。きれいなんだけどいちいち停まってられないので、通過しながら瞼でシャッター。集落に迫る山も赤や黄色のパッチワーク。柿の実が色づいて大きな蜜柑も少し色づいて、安野光雅氏の絵本をめくってゆくようでした。
途中、また「もののけの森」に「ゆきかぜ」を乗り入れました。心なしか木々の量が減ってスカスカに。森が妙に明るくなってしまった。コダマもどこぞに蒸発したようです。その上木々ではカラスの大集会中。苔むした一枚大岩も苦い顔して「こう言う日もあるのじゃ・・・」と宣ふておりました。隣は何をするカラス。

その後一気に府道5号を下り切り、同じルートを帰るのも嫌なので、R163をそのまま走ってみました。これは最悪。路側帯が殆どない上に路面ひび割れだらけ。所々アスファルトが抉れ、後ろから大型車が次々にスレスレを抜けてゆくのに目の前には落とし穴が!ってのが再三ありました。くわばらくわばら。本日走行81.1km。

木々、山々、清流、を横目に駈け抜けながら、秋の色は日本の色なんだなあと思いました。やがて白い冬を迎える手前の落ち着いた色合いは、気品・聡明・凛を秘め、背筋の伸びた静かな立ち姿を見るようです。茶道、武士道、みんな通じるものがありますね。

全ての道は秋に通ず。


人生の師 一枚大岩殿
ジャポン!



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