2015年12月27日日曜日

本年ラストは桜井へ

昨日、本年ラストランで桜井・橿原周遊。

まず、久し振りに白川ダムへ。12月末の農業ダムなんて誰も居らんだろーと思ったらアングラーたくさん。まさかワカサギでも居るのかな? 釣りには詳しくないけど、鯉や鮒では年末の忙しい時期、大掃除の分担表持った嫁さんへの説得材料には不足感。鯛なら大ヒットで窓拭き免除!とかなりそうだけど、ダムではねえ…。続いて天理教の催事で大賑わいの天理市内を抜けてR169で桜井へ。2か月ぶりに4'seasonを訪れ、季節メニュー「ぜんざい」を頂きました。南西風が強く寒かったので、ほっこり。何でもいろんな「ぜんざい」を出す店が増えているそうで、夏のかき氷に次ぐ和カフェブームなんでしょうか。相変わらずエネルギッシュなりょうさんには頭下がります。

白川ダム 穏やかな冬の日の静かな湖面です

ちょうどSHARPさんの研究所が見えます。頑張れ~。
 少し南へ走って「本薬師寺跡」へ。コスモスの頃、藤原京跡に隣接する資料室の「藤原京縮小模型」で見つけ、マークしていたのでした。薬師寺と言えば奈良・西の京で、凍れる音楽・東塔が有名です。どうやらこの薬師寺は、藤原京から平城京への遷都時に藤原京にあった薬師寺を移設したもののようです。とは言え、よいしょと運んだって訳でなく(そう言う説もあるそうですが)、新たに西の京にも建てーの、藤原京のものも残しーの、の時期があったけど、結局藤原京のは壊されたって感じ。両方あったので藤原京のは’元祖’の接頭語がついて「本薬師寺」と呼ぶとか。へーそうだったのか本薬師寺。

藤原京の薬師寺は、天武天皇が嫁さん(鵜野讃良:うのさらら)の病気の回復を願って建てたそうで、確かに薬師如来は「瑠璃光をもって衆生の病気を救う」たる使命を帯びているそうですが、そんな理由で寺建ててたら、そりゃ奈良県は社寺仏閣だらけになるわなあ と思いました。嫁さんの病気はね、治ったんですよ。流石に薬師如来。だってその嫁さんって後の持統天皇ですから。
でもよーく家系図見たら、讃良さんは天武天皇の兄(天智天皇)の娘って事は姪っ子じゃん。今なら近親婚でアウト。ま、姪っ子は可愛いって言うし、1300年前の事なんでしゃーないけど。

この辺り、古代史実がもっと具体的に浮き上がって来たら、大和の古代ミステリーはギリシャ・ローマ神話並みに面白くなってくるでしょうね。持統天皇については、里中満智子さんが「天上の虹」として23巻の漫画に描かれましたが、例えば三国志並に「誰それ白鳳物語」みたいな味付けがあればより面白いでしょう。京都とは違った日本の姿が確立出来そうな気がします。

本薬師寺跡には礎石らしきが数基あるだけでした。プロジェクションマッピングとかWEBでのバーチャル映像とかがバーンと出れば説得力もあるのですが、現状では想像するしかありません。薬師寺に近い規模とすると相当な拡がりがあったと思われます。

本薬師寺 金堂跡の礎石

本薬師寺 かつて西塔が聳えていた跡

ここからは橿原神宮がすぐ目の前。踏切渡って大和中央CRに合流。川沿いの日当たり良い場所ではセキレイ達がたくさん休憩中。近づくと、テケテケぴゃーっと走って飛んでゆきます。ジュラシックパークの小型恐竜が走るさまとそっくり。やっぱ恐竜にも毛が生えてたんと違うん?そして途中の川西町唐院付近では、以前リードでCRを塞いでいたヤギさんに遭遇。今日は土手で大人しく草を食べていました。停車すると「何かちょーだい」と寄ってきます。が、カメラ向けると「食べれんもんはいらん」とソッポを向いてしまいました。随分人馴れしてます。なんて呼んでいいのか解らんので、「やあ メエちゃん」とか呼んでましたが、そのうちメエメエ権(命名権)売ったるで とか言いそう。本日走行71.2km。

何かくれ と横長の瞳が訴えます
 2015年の走行距離は3652kmでした。1ヶ月平均300kmですが、落車によるブランクが1ヶ月ほどあったので合格、メタボ対策有効と判定しました。

最後にお知らせ。先日終了したShort Storyスペース・ラヴの全編掲載ページを作りました。構成変更が面倒なので「メディカルページ」の中に入っていますが、頁末尾リンクからは直行で飛べます。

公私とも「良い事」「良くない事」が次々起こった1年でした。来年は嫌な事は全て「サル」と考え、ポジティブ志向で行きたいと思っています。私の年越しは北九州の予定です。1年間アクセス有難うございました。皆さま良いお年をお迎え下さい。

2015年12月24日木曜日

スペース・ラヴ 最終回

明日は聖なる日。イブは平日なので私も普通に仕事でしたが、道路脇の石像ゴジラもサンタの帽子を被り、コンビニに駐車中のワゴン車には両窓から角が生え、前面エンブレムに真っ赤なお鼻が付いていました。サンタヘルプ要員なのでしょうか。トナカイの橇に石像ゴジラは重すぎるので、案外丁度良いかも。


ではイブの夜にお届けする Short Story  スペース・ラヴ 最終回。   ・・・・・☆彡

[前回までのあらすじ]

 留学中の僕は帰省の途中で、惑星L878の植物であるワラと出会う。七色の髪を持ち、どう見ても女の子に見える彼女は、L878の水資源危機を回避するため、僕の母国L1123惑星の水を自ら吸収する実験を行うために僕の帰省先へ向かう所だった。しかし到着した彼女は、初めて見る水車にシンクロして倒れてしまう。僕は水車を緊急停止し彼女を救出、更に歌で目覚めさせたが、回復した彼女は使命を果たすと宣言し、僕の前から消えてしまう。

   第1話 http://yukikazepedaling.blogspot.jp/2015/11/blog-post_15.html
   第2話 http://yukikazepedaling.blogspot.jp/2015/11/blog-post_23.html
   第3話 http://yukikazepedaling.blogspot.jp/2015/12/blog-post_6.html
   第4話 http://yukikazepedaling.blogspot.jp/2015/12/r.html

[第5話 最終回]

僕は丘を駈け降りた。ワラが水車へ行った事は自明だった。水車小屋の入口にはエナジー監督署員。

『今度は何だあ?』
「すみませんっ!緊急なんです。止めたりしませんからー」

叫びながら関門突破。ワラーーー!

ワラは水車の横で倒れていた。言わんこっちゃない。

「どうしたワラ!返事しろ!返事しろよ 返事しろよぉ!」殆ど絶叫になっていた。ワラは動かない。眼も閉じたまま。

「ワラ、逢ったばかりじゃないか!なんで一気にやるんだよ。起きろよワラ。放っとけないんだよー」
こみ上げてきた。七色の髪も色を失ったようだ。僕の腕の中に枯れてしまったワラ。粉も舞い上がらない…。嘘だろ。使命なんてくそくらえ、勝手に涙がこぼれる。

すると、ぼやけた視界の中で、ワラの髪がうっすらと変色し始めた。七色が抜けて水色へ。頭から次第に髪の先へ拡がるきれいな水色、アクアブルー。

「枯れるとこんなになるんだ」ぼんやり考えた僕の眼に、ほんの少しワラの瞼が動いたように見えた。え?ワラ、生き返った?

ワラはうっすらと眼を開けた。

∽ あー、なんだか優しい水が入ってきて夢から覚めたみたい。

小さな声でワラが伝えてきた。まだ語尾が震えている。

「喋らなくていい。そのままそのまま」僕はワラをそーっと抱きしめた。ワラ、良かった…。

どれ位の間、そうしていたことだろう。水色の髪のワラは僕の腕から起き上がった。腕にほんの少し水色の粉が残る。

∽ ごめんね、ありがとう。優しい水はあなただった。

やはりL1123惑星の水はワラには強すぎた。それが僕の涙で中和されたようだ。男の涙も満更捨てたもんじゃない。

∽ 報告しなくっちゃ。   ワラは言った。 「え? 帰るの?」
∽ でもきっと戻って来る。だってこんな髪の色じゃ生きてゆけないもの。

生気が戻ったワラの周囲に水色の粉が舞った。これはこれで素敵だよ。
その瞬間、僕は決めたのだ。ワラが吸収できる水を開発する。資源開発専攻の意地にかけても、君が戻るまでにきっと作って見せる。だからみんなを連れておいで。ばあちゃんにも紹介するよ。

∽ ありがとう、本当にありがとう。あなた好き。

ワラの水色の粉が僕を包んだ。僕は幸せに満たされた。で、口が滑った。

「いやあ、ワラの水色の髪、婆さんになった白髪かと思ったよ」

瞬間、僕はワラに引っぱたかれた。心のビンタは頬よりも痛い。(>_<) でも、やっぱ女の子なんだー。

ニヤついた僕が視線を戻すと、あれ? 一発喰らわしたワラはもう見えなくなっていた。空に水色の曳光、後ろには、ニヤけたエナジー監督署のオッサン。『よう判らんけど良かったじゃん、学生さん』

                 ☆彡

水車はコットンコットン水を掻く。ワラは今どこを飛んでいるのだろう。一条の水色の光になって。
待ってるよ、プリンセスかぐや。

・・・・・☆彡・・・・・・・・☆彡・・・・・・・ <おわり> ・・☆彡・・・・・

今夜は空に橇駆るサンタさんも、夜空を眺める恋人たちも、遠く一筋のアクアブルーを見かけるかもしれません。


きよしこの夜 星は光り 救いの御子は 天を駈ける。

2015年12月19日土曜日

八尾空港へカワウソ探し

寒々しい空の下、八尾空港へ。

何でも先週だったか、第一航空のツイン・オッターがやって来たそうで、2匹目のドジョウ、いや2匹のカワウソを期待して行きました。空振りでしたが。

第一航空は八尾空港に格納庫のある空運会社で、小型機をたくさん所有して遊覧飛行などをやっています。沖縄の那覇~粟国島にツイン・オッターという可愛いプロペラ旅客機で定期便を飛ばしていましたが、8月に粟国空港でオーバーラン事故を起こして以降、運休されています。波照間島への便が再開されるという記事も読んだのですが、今どうなってるかは不明。

ツイン・オッターはカナダのデ・ハビランド社が開発した双発高翼固定脚の小さな飛行機で、笹本稜平氏の小説「極点飛行」でも活躍しています。国内ではかつて北海道や沖縄で飛んでいましたが、すっかり引退していました。それが第一航空が最新のDHC-6-400型で離島便を運航し始めたのですね。色も可愛いピンクとブルーの2機で、小さな会社だけどやるなー と感心していました。なのでオーバーラン事故後はなくなっちゃうんじゃないかと心配でしたが、今月飛んで来たと聞いて、ほっとしてたのです。

ツイン・オッターとはオッターの愛称のあったDHC-3の双発版というネーミングです。その前のDHC-2は愛称がビーバーだったそうで、何れもカナダらしいなあと思います。メープルリーフ繋がりの濃い飛行機なんですね。だから私も大好きです。デ・ハビランド社は後にボンバルディア・エアロスペース社になりましたが(国内でもボンバルディアDHC-8はたくさん飛んでいる他、鉄道車両製造でも大手です)、DHC-6は同じカナダのバイキング・エア社に継承され、現在はバイキングDHC6と呼ばれています。因みに「オッター」の意味はお判りですよね、「カワウソ」です。

飛行機オタクが長くなりましたが、そもそも八尾空港に旅客機が飛んでくる事自体が珍しいので、また来るかなあと勇んで出発。R168の龍田川沿いを南下、R25経由で気温9℃の中を走行。北風がきついです。八尾空港には11時45分到着。いきなりヘリとセスナが飛び立ってゆきました。フェンス際には大きなカメラを持った人が居たので「もしや」と期待したのですが、見渡す限りいつもと同じ様相。

中日本航空のヘリAS332

それにしても寒いこと。北風 風速6m/s。軽飛行機もユラユラ揺れながら着陸して来ます。セスナが離陸し、着陸し、格納庫の奥から爆音が響いたかと思えば、大きなヘリがタキシング。風の中を回頭してそのままテイクオフ。そしてまたセスナが着陸・離陸・ゴーアラウンド。翼の長い軽飛行機が離陸するのを見送ったらもう限界。30分で数回の離着陸は本当にそこらの空港以上です。残念ながらツイン・オッターは拝めませんでしたが、第一航空の復活祈ってます。

第一航空のセスナ172
近くの公園でトイレ借りて帰路につきます。空は曇天、横風でふらつきます。R25で王寺町に出て、そのまま大和川沿いを東進、新御幸橋を渡って富雄川沿いを北進。向風の中、20km~25kmで喘いで走行。やっぱ川沿いって風がきついですね。奈良市の住宅地に入ったら、のほほんとしていました。本日走行71.1km。

DHC6-400 ツインオッター(FS2004)
この天気です。行き会ったロードバイクは10台程度。今日は5℃対応ジャージにShimanoウィンターグローブで完全武装。それでも体が温まるまではぎこちなく、道路脇の細いグレーチングにタイヤを取られてふらつき怖い思いもしました。気のせいか道路交通量も多く、大型貨物車が何度も脇をかすめてゆきました。

祈・安全運転! 師走に坊さんを余計に走り回らせる事のないように。

2015年12月13日日曜日

ゲゲゲの公園開発

香芝から葛城・御所を回って高取・明日香を周遊しました。

富雄川・大和川沿いを下って、王寺からR168を南下、途中から”ならクル C17コース”に乗ります。国道なので交通量も多く小さくなって走行。途中からバスの後でした。路線バスと自転車の付き合い方って難しいですね。後ろにびたっとバスが居ると凹んだ場所でバスを追い越させるようにしています。が、特に狭くて混んだ道ではバスも遅く、今度はこちらがびたっとくっつく事に。排気ガスもまともで坂道では特に酷い。そしてバス停で停車しようものなら、こちらはじっと乗降を待つか、車道を大迂回するか迫られます。勿論迂回すると元の位置関係に戻るので、その後はバスがびたっ。どーすりゃいいのよバスとの付き合い。

ならクルC-17 葛城市内
R165を越えてからは基本、民家の中の1車線の道。当麻寺駅を通過後、道を間違え遠回り。田園の中の集落を縫って走ります。右手には紅葉斑模様の葛城山が青空を背景にどっしり。西辻交差点を過ぎるとプーンと十勝平野の香りが。はい、牛さんが居るのですね。そして御所市に入り以前にも触れた櫛羅(くじら)地区から御所駅方面に左折。綺麗な住宅が立ち並ぶ明るい通りを行くとR24とクロスし、旧街区に入ってゆきます。新地商店街では年末のイベントをやっていました。今日はレトロタウンは通過し、県道118を東へ。ドン突きが車木地区。背後に斉明天皇陵がありますが、実は明日香の牽牛子塚古墳が本当の御陵ではないかと言われていますね。

車木地区をポタリングしながら県道35に出て更に東進。緩い坂を登ってゆくとやがてR169とクロスする「下土佐」交差点。今日は交差点を越えて高取町の中を走ってみました。「土佐」の地名は、文字通り土佐の国からやって来た人達が住み着いた事に由来します。高取町と言えば、製薬会社が多い事で(奈良県内では)有名。県民御用達の万能薬「陀羅尼助(だらにすけ)」の幟もはためいていました。日曜の昼下がり、人通りのない土佐街道には格子戸の薬局や時代劇そのものの醫院が並び、山あいの小さなメディカルタウンを誇っているようでした。この土佐街道には他にもいろいろ見どころがあるようで、次回はゆっくり回りたいと思います。

これが高取町土佐街道(普通のお宅ですけど)

堂々の漢方薬局
高取町の北隣は明日香村。「ならクル」標識に沿って進むと山の上にキトラ古墳。石室内に壁画が発見された古墳で、現在周辺を公園にする工事が進められています。里山体験や古代の天体観測まで出来る総合国営フィールドです。古代の人もびっくりして眠りから覚めるかもしれませんぜ。あら怖い。で、そのまま進めば高松塚古墳を経て明日香村ダウンタウンに出られるのですが、正直、もう古墳はいいや で、あっさりR169に戻り、橿原神宮から大和中央CRで帰ってきました。本日走行80.5km。
途中、不思議な一角がありました 案山子さん?かな
今回Shimanoのウィンターグローブ初使用。中がメタリックサーマルテックなるシルバーの素材になっています。これまでP社のウィンターグローブ使ってたのですが、寒い時にはやっぱ指先が悴み、体は暑いのに手指は寒い状況でした。今日の気温(max15℃)では暑すぎましたが今後に期待が持てます。ただスマホ操作はなかなか難儀でありました。グローブの使い分けも難しい。重ね着って訳に行きませんから。

古墳の公園化って面白いですね。昔々は墓参りがお出掛けレジャーだったって話も聞きましたから、そう外れではないかも知れません。ま、だからと言ってどんちゃん騒ぎするものではないですけど。それが許されるのはゲゲゲのご一行だけです。

水木先生に合掌。

2015年12月12日土曜日

R2のタイヤ交換 + スペラヴ第4話

そっかー、どっちもR2だった。

先日の暴風が嘘みたいにすっきりした空模様。それ程寒くもなくサイクリング日和 だったのに我が「GENNIX R2 たんちょう」は朝からリアタイヤ交換。先週、何を踏んだかタイヤが三角にめくれ、ケプラー層が見えていました。まだ1200km余しか走ってないけど今後を考えて交換。ついでに軽自動車R2のタイヤをスタッドレスに交換。1日5本のタイヤ交換でした。

GENNIX R2に乗り始めて、実は初めての自分でタイヤ・チューブ交換なんですね。いやー、だってコンチのグランプリ4000はパンクしないですもん。8月に3000km超で同銘柄にタイヤ交換しましたが、ホイールと一緒にショップに頼んだので、今回初めて自分でタイヤレバーを差し込みました。

交換作業はどーって事ないです。外したタイヤを裏返すと切り傷ザックリ。うーん危ないとこだった。一応チューブも見てみるとやっぱ穴が。うわーほんまに危ないとこだった。ギリで貫通していなかったのですね。仕方なくストックのシュワルベチューブと真新しい同じグランプリ4000SⅡを装着。いろいろ見ながら、掃除もしながらやったので1時間近くかかってしまった。110PS位空気入れて近所を試走。前後のタイヤの減りが違う訳ですが、下手ぴぃには違いが判らんので、これで完成。

見づらいですが、白いのがケプラー地

タイヤを裏から見たら切り傷に。

傷はチューブにまで達してました
次いでもう1台のR2のタイヤ交換。スタッドレスにはちょっと早い気がしますが、この頃天気は見当つかないしね。軽のタイヤは小さいので楽ちん。ジャッキアップしながら4輪交換は30分弱。自転車の後輪1本より速いわ。外したタイヤは丸洗い。先週、レガシィもスタッドレスに交換しましたが、その際のタイヤ洗浄には高圧洗浄機を使ってみました。ケルヒャーの黄色い奴です。ホイール内側のブレーキダストも結構落ちましたが、返り水?を大量に浴びてこちらもびしゃびしゃ。なので今日は手洗い。通りがかりの人達が珍しそうに見てゆきました。

今朝、このR2で走っていたら前にダークグレイのR2が入ってきました。R2は多彩なカラーが特徴ですが、この色見るのは初めて。アルファロメオのデザイナーがデザインしたというR2。可愛いので、どちらかと言うと淡いカラーが似合うかと思いっきゃ、ダークグレーもなかなか良かったです。そのR2と言えば、BB-8に人気を脅かされつつありながらStar Warsでも不動の存在。無理くりの宇宙繋がりで、スペース・ラヴ 第4話 ・・・ 始まります!

<スペース・ラヴ 第4話> ・・・・・・・☆彡・・・・・・・☆彡・・・・・・・☆彡

[前回までのあらすじ]

 留学中の僕は帰省の途中で、自らを植物と名乗る虹色の髪の女の子に出会う。彼女が目指すのは僕の帰省先L1123惑星。僕の乗る光速船より先にL1123に到着した彼女は、目的地である水車の畔で水車の動きと同期して倒れてしまう。駆けつけた僕は水車を緊急停止し彼女を助け出したが、彼女の生命源である水を勧めたところ、彼女から意外な言葉が出た。彼女は水の星からやって来たワラという名前の調査員で「水を吸収する実験」のために来たと言う。水の星は火の星(太陽)を回る小惑星だが、温度上昇により水の枯渇が懸念されている。そこで長老の指示によって水資源豊かなL1123惑星の水が適合するかどうかを自ら吸収して調べるというのだ。

   第1話 http://yukikazepedaling.blogspot.jp/2015/11/blog-post_15.html
   第2話 http://yukikazepedaling.blogspot.jp/2015/11/blog-post_23.html
   第3話 http://yukikazepedaling.blogspot.jp/2015/12/blog-post_6.html

[第4話]

さっき、ホームのスタンドバーで、僕はワラの歌を聞いて昇天しそうになったっけ。光速船の窓の外から聞こえたワラの声が全身を駈け抜けて、僕はアドレナリンで満たされたっけ。メロディだ。
ポケットをゴソゴソし、僕はポータブルプレイヤーを取り出した。お気に入りの音楽が入っている奴。ワラには耳がないけど、何とかなるだろとスイッチ・オン。

ん? ワラ無反応。寝てるだけー。そう言やさっきも聞こえなかったわ。僕の声は聞こえたのに…。
そうか! 僕が歌おう!

差し当たって何歌う?何でもいい、下手でもいい。適当に作っちゃえ。僕は歌い出した。この星のこと、僕の生まれてからこれまでのこと、この星の水がきれいなこと… 勿論、メロディも歌詞もアドリブもいいところだ。長い歌になった。

♪ こーのほーしぃーにぃー うーーまあれたあ ぼーくぅたーちぃわあー  ♪
♪ ほおーしぃーがー なあがあれーてぇー ねーがいーーがあ ひーぃとつぅ~ ♪

生い立ちもどんどん新しくなって、ついに先程のL1198惑星宇宙ステーションでワラと出逢ったところに差しかかった。さっき想った僕の気持ち。

♪ にぃーじーのかーみーしたあ きぃみーがーいーてー ♪
♪ ざあーわめえくぅ こーころーにぃーきぃみーがーいーてー ♪
# なーーんにーもーしーらなあい わーたしーにーもー #

あれ?声がハモってる? え?ワラ? いつの間にかワラが一緒に歌っている。七色の粉も舞い散り、時には輪唱で、時には掛け合いで、まるでミュージカルのクライマックスのようだ。ワラ、良くなったのかい?僕は水車の場面になる前に歌を止めた。逆効果になると困るからね。ワラはすーっと立ち上がった。

∽ 水分以外にも元気になれるものがあるみたい。

ワラは恥じ入るように微笑んだ。七色の粉がキラリと光る。可愛い。もう離さない。今のこの気持ち、告らずには居られない。
「ワラ、僕はね、」 言い始めた僕の声をワラの気持ちがスパッと断ち切った。

∽ 私、使命を果たす。

目の前からワラが消えた。
                          
・・・・・・・☆彡・・・・・・・☆彡・・・・・・・☆彡・・<続く>・・・・・☆彡

ワラを見てると最近のしっかりした女子を連想します。果たして僕はワラを繋ぎとめられるのでしょうか。次回が最終回です。

2015年12月6日日曜日

讃岐神社とスペース・ラヴ 第3話

近畿中部は昨日までの大風が収まり晴 との事だったので出走してしまった。

向かったのは北葛城郡広陵町にある讃岐神社。竹取物語に由縁のある神社と聞きました。近くに竹取公園があって、トイレ休憩でお世話になっていますが、いつもは竹取公園から真美ケ丘ニュータウン方面に走るので讃岐神社は知らなかったのです。
この寒さ、讃岐神社より讃岐うどんの方がいいなーと思いながら竹取公園前を通過し、細い路地を右折するとすぐに発見。まず解説板を読むと、名前は本当に「うどん県の讃岐」に由来するみたい。「かぐや姫」を見つけた爺様やプロポーズする貴公子たちのプロフィールがここいらの史実?と一致するので竹取物語の舞台はここら辺と解説されています。尤もこれには諸説あって「かぐや姫ゆかりの地」は全国にたくさんあるのですね。サミットまで開かれたそうで。

讃岐神社の解説
かぐや姫のまち でした
神社は大変小さく、拝殿とその背後に本殿らしきがあるだけで、本殿には入れません。拝殿にお賽銭入れてパンパンしていると可愛い母子がやってきてお参りして行きました。ここでは地元の神様なんですね。近くを見回しても竹林でヒヨドリが鳴くばかり。今では静かな農村でありました。

目的を果たしたので漫然と南下。大和高田を経て二上山方向へ走り道の駅で休憩。控え目である筈の西風が暴れまくりで寒いこと。これ以上足を伸ばす気になれずR165高田BPで穴虫交差点までせっせと坂を登り、R165で香芝へ戻り葛城CR経由で帰ってきました。本日走行66.8km。帰宅後、リアタイヤを見たら、なんと鍵裂き状に表皮がめくれています。なんかガタガタするなと思っていたのですが、空気が抜けてる気配はなかったのでそのまま走っていたのです。下のケプラー繊維が露出しているので交換やなあ。でもコンチのグランプリだからパンクに至らなかったと自己満足。早速amazonで注文した次第です。

風が強くて体感は更に-3℃ R165BPにて
それから、もう一つ。途中で足がやたらチクチクすると思ったらセンダングサの種子がびっしり足に刺さってました。これって取るのが大変。一つ一つを素手で抜かないと取れません。5分以上かかって取りましたが、植物の執念には恐れ入りました。ハイ、植物の執念と言えば、Short Story 第3話・・・   始まります。

<スペース・ラヴ 第3話>  ・・・・・☆彡・・・・・・・・☆彡・・・・・・・・☆彡・・・・

[前回までのあらすじ]

留学中の僕は帰省の途中で、自らを植物と名乗る虹色の髪の女の子に出会う。彼女が目指すのは僕の帰省先L1123惑星。僕の乗る光速船より先にL1123に到着した彼女は、目的地である水車の畔で水車の動きと同期して倒れてしまう。駆けつけた僕は水車を緊急停止し彼女を助け出したが、彼女の生命源である水を勧めたところ、彼女から意外な言葉が出た。彼女は水の星からやって来たワラという名前の調査員で「水を吸収する実験」のために来たと言う。ワラが語ったその事情とは?
  第1話 http://yukikazepedaling.blogspot.jp/2015/11/blog-post_15.html
  第2話 http://yukikazepedaling.blogspot.jp/2015/11/blog-post_23.html

[第3話]

水の星は火の星、つまり太陽を周回する小惑星。僕たちの知る限り、生命体の存在はない。太陽との距離の割に表面温度の低い事が確認されている。でも、それ以上の観測データはなく、観測予定もなかった。ワラはそこからやって来た植物なのだ。

水の星には”フィリー”と”リリー”と呼ばれる二つの大株があり、それぞれから生まれた生命体の最年長プラントである”長老”が交互に星を仕切っている。ワラは”フィリー株”であり、七色の粉はフィリー株特有のもの。リリー株ではゴールドとシルバーの粉が舞う。両株とも胞子から成長するので全員が兄弟である。彼ら彼女らは水分が枯渇すると死ぬのだが、両株は未だ衰えを見せていないので誰もその存続を疑わない。と言うより、寿命とか世代などの概念がない。あるのは”今”だけである。彼らは互いの交信手段として何らかのテレパシーを有していて、それは他の生物にも通ずる事がある。

近年、水の星は温度が少し上がってきた。長老は微妙な星の軌道の揺れによると考えているが、これを是正する技術は持ち合わせていない。水の星は中央の氷塊に岩石や砂が周囲を覆った星なので、このままでは氷塊が縮小し彼らの生命の根源である”水”が減ってゆき、そして星そのものが崩壊する可能性がある。長老は考えた末、今後の移住先を探すことにした。

一方で、L1123惑星は中央に大きな氷山が隠れていて、その溶けた水が伏流水となってあちこちで湧き出ている。これを利用した水車でエネルギーを得ているのだ。これを知った長老は、ワラに水車に赴き、その水を自らが採取(取り込む)することで生命が維持できるか調査するよう命じた。命懸けの調査だが、生命は廻(めぐ)る事を信じているワラは何も疑わずに従った。そうして、L1198惑星の宇宙ステーションで乗り継ぎが判らず、僕に出逢ったのだ。

ワラは彼女の名前と言うより識別符号のようだ。性別はない。きれいな葉っぱとそうでもない葉っぱがあるように、見え方だけの話なのだ。でも僕にはそんなの関係ない。

ここまで語ったワラは目を閉じて寝息を立て始めた。随分疲れているに違いない。水分はワラの意思がないと吸収できないらしく、生憎ここにはこの星の水しかない。エリートの資源開発専攻がなんてザマだ。どうしよう。祈るしかないのだろうか。何かないかな ・・・・ そうか! そう言えばさっき・・・。

 ・・・・☆彡・・・・・・・・☆彡・・・・・・・・<続く>・・・・


紅葉は、秋になると葉っぱを緑に見せる成分が分解され、代わりに紅成分を作り出すからと言われています。要は老化なのですが(なので落葉する)赤いのは害虫を寄せ付けない色とも言われています。落ちながら寄生虫を阻み幹を守る手段なのですね。よく出来てます。「赤」は自然界でも危険信号なんですね。

いや、サンタさんの事ちゃいまっせ。(来てね)

きれい です・・

2015年12月1日火曜日

Windows10でFS2004を稼働させる

今回は極めて狭い領域のお話。

この夏にリリースされたWindows10。My PCは不出来息子のWin8だったので購入即日8.1にUPし、10もUpGrade予約は入れていました。が、Win8.1の9月UPDATEでSafeDiskを使用しているアプリケーションが動作しなくなり(FS2004がまともにこれに引っ掛かり)これがWin10と仕様を合わせたとの事だったので、そんな殺生な仕様かと暫くUpGradeを見送ってました。Win8.1ではレジストリの書換え及び戻しのバッチを作って、FS2004の使用前後に流すことで飛んでたんですね。
それにMicrosoftの新製品は、最低半年はバグ取りに追われるだろーし、いいとこ来春のUpGradeかなと思ってました。

もう飛んでるよ… MRJ

ところが先日FS2004を立ち上げようとするとビクとも動きません。前日まで動いていて、MRJで能代まで飛んだ所だったのに(知らんがな)何故?。まず疑ったのはWindowsのUpdate。手動にしているので勝手に走る筈もないのですが、何かのドライバーでもUpdateされたかなとコンパネを覗き、ついでにWinのUpdateを確認しようとしたら、なんとWin10のダウンロードが走ってしまった…。

あー、どうしよう。でもまあ、どのみちFSが動かないんだったらWin10に上げて見るのも手かなと、魔が差して、UpGrade「はい」。動き出したら最後まで行くしかないと待つ事1時間。WindowsがUpされた後もブラウザやらプリンタやらをセットアップし、いよいよFS起動。当然ですが、動きません。ここからFS2004 on Win10の一人プロジェクトスタート。

翌日、まずレジストリを見るとSECDRV.SYSのパスが??になっていて、8.1とは構造が違う。うーん、ここは余り触りたくない。で、以前から聞いていたチェックディスクを外して起動させる「バッタもん?フリーソフト」に安直に走りました。その名も”FS2004 No CD”とまんまのネーミング。FlyAwayサイトからダウンロードしたので怖い思いもなく、zipを解凍。出て来たのはFS2004のロードモジュール"FS9.exe"そのもの。大きさが本物の半分以下の500KB程なのが少し不安ですが、Microsoftのお節介機能を外すとこうなるのだと自分を説得して入れ替えました。

して、無事起動。あっさり動いたのでやや拍子抜けでしたが以下の違い・調整が必要でした。
 ○ 画面解像度の調整
 ○ AI機が出てこない(交通量が著しく低い)
 ○ ジョイスティックの調整
 ○ 航空機プレビュー画面が真っ黒

取り敢えず上3点を設定変更し、一旦終了しFS再起動。今後はAI機が出ました。次はOS再起動しFSを実行。するとなかなか上がって来ません。あら、ダブルクリック効いてないかな?と再々やってみると暫くして3つが同時に起動。これまで重複起動出来たっけ?と見ていると3つとも結局ERになりました。更にリトライすると、FSのタイトル画面が出て暫くすると「問題発生、終了します」のメッセージが出て終了せざるを得ない状態に。シーナリィやAIを変更すると、それなりにinclude処理は走るのですが、結局同じメッセージが出て起動できません。TaskManagerで調べるとDLLのreadに悉く失敗しているようですが原因は判らない。うーん厄介。

一度は起動しているのです。Win10では動かない事はない筈。怪しいのは2点、FSの何かが複数起動時に壊れてしまった、それからWin10がFSの使用するデバイスと通信にtimeoutし、Win10の10秒ルールとやらで?killされている。

3日目、Win10へのUpGrade前に取ってあったFS一式のバックアップからの戻し処理を実施し、FS9.exeを"No CD"に置換、更にGPUのドライバをUpdate。でFS起動すると静かに成功。航空機プレビューも再現されAI機も飛んで復旧。結局原因は判らずじまいです。その後何回も起動、飛んでますが今の所、極めて正常。環境さえ整えば動くもんですね。ひと昔前のソフトなんで偉そうには言えませんが…。

Win10での初飛行はIBEXのCRJ
これからも思いがけずWin10をダウンロードする人増えるでしょう。毎回のコマーシャルに根気負けする人もね。FSご愛顧の皆さまはお気を付け下さい。

飛べないオッサンは(益々)只のオッサン になりまする。 

先日大変だったこの子も無事に福岡到着


2015年11月28日土曜日

嵐山は大混雑

今月2回目の嵐山ツーリング。前回は紅葉が淋しかったので、そろそろいいだろうとカミさんと出掛けました。カミさんは電車、私は自転車で現地集合。

いやいや凄い人ですわ。観月橋は歩道が拡張されて車道1車線の交互通行。観月橋から北のお店が並んでる道路は車両進入禁止の歩行者天国。自転車は通してもらえましたが危なくて漕げず押し歩きでした。集合地点はJR嵯峨嵐山駅北口。

合流してまず向かったのは常寂光寺。名前も苔も大変綺麗とあって入ってみたかったのです。人の多い中を押し歩いていると、市営住宅前で中国人団体らしきをガイドしている中国人のお嬢さんから「祇王寺 どこ行きますか?」と怪しい質問。ホントに毎回道聞かれます。で、祇王寺の方向をさし、スマホで地図見せて一応の説明。しかし細い道ばかりでランドマークがはっきりせず明快な説明になりません。なので「アリガトゴザイマース」と返しながら、地元民と思しき人に片っ端から「祇王寺どこですかー?」と聞きまくっていました。あれだけ聞いてりゃきっと無事に行けたでしょう。

常寂光寺は山門から拝観券を求める大行列。紅葉も随分色づいて「美しい」の一言。しかしながら苔は紅葉の落葉に覆われて所々に顔を出すだけでした。そう言う事なんだー。でも一歩一歩が皆きれいで良かった。
常寂光寺の紅葉

常寂光寺の紅葉 その2
次いで先程のチャイナレディが叫んでいた祇王寺へ。悲恋の尼寺だそうで、只今は紅葉の絨毯。大勢のカメラマンがカシャカシャ。やっぱ期待を裏切らない京・嵐山の名刹でした。近所で「蕎麦」食べてから、トロッコ嵐山駅の脇を抜けて「竹林」へ。一言「もの凄い人の数」。竹は上に伸びてるので大変きれいなんですが、視線を落とすとまさしく「人しか見えね」状態。それも国籍豊か。さすがに最近、中国語は耳慣れて来ましたが(理解は出来んけど)アンタどっから来たん?的な言葉や顔つきが竹林道に満載でした。ま、みんな上見て「うわーすごーっ、きれー」ってのは一緒だと思うけど。
静かなる竹林 と見せて実は大混雑でした

ラッシュの電車の中のような竹林から、まるでGWのテーマパークみたいな嵐山のメインストリートに出て、観月橋が見えた所でカミさんとは解散。CRを戻ります。向風きつっ。特に御幸橋までの桂川沿いは真正面からなので25km/h前後が精一杯でした。途中でチェーン外れるしねえ。木津川沿いは時に追風、時に向風。山田川に着いたのは陽が落ちた後でした。その後はヘッドライト付けて薄暮の中を走って帰宅は17:30。本日走行114km。

小倉山近辺では飲食店も駐輪が難しいです。お寺には駐車場とかあるので何とかなるんだけど、思いがけず苦労した点でした。道も狭い事だし、ハイシーズンには少し離れて駐輪し、歩いて回るのが正解な気がしました。
凝縮の美

桂川沿いに桜っぽいのが満開  誰?何故?
苔の上の紅葉の落葉ってまるで和紙模様。割と派手な色使いながら全体として落ち着いた1枚になってます。そのまま染物のデザインにもなりそう。やはり自然のままが心にはすーっと染み透るようです。小倉山に籠った先人は、この自然の在り様からたくさんの文化を生み出しましたね。それはそのままDNAに織り込まれ、今も日本人の心に潜んでいるのだと思います。だからこそ、桜や苔や紅葉や雪に共感を覚えるのでしょう。これだけで四季を語れます。和の心は凝縮の美であり、更に昇華させた抽象の美なんでしょうね。能舞台に一脈通ずるものがあります。

NOHと言えるニッポン。

2015年11月23日月曜日

スペース・ラヴ 第2話

昨年も11月終わりに走った当尾。今年も行ってきました。加茂から山坂道で岩船寺、浄瑠璃寺を訪れ、R369に出て奈良市街経由で帰ってくる50.4kmのプチ山々コースです。今年の紅葉は少々遅い気がしますが、浄瑠璃寺の浄土式庭園は結構きれいでした。先に岩船寺に着いたんで、浄瑠璃寺まで(爽快に)下り、再度岩船寺まで(ヒーコラ)戻り登るという試練の道。これら当尾の里については昨年書いたので写真のみ。で、前々回<続きません>とか言ってた Short Storyの第2話。実は5話まであるのですね。

浄瑠璃寺 庭園。 瑠璃と言うより錦色
[前回のあらすじ]

大学で資源開発を学ぶ僕は、その留学先であるL1198惑星の宇宙ステーションで不思議な女の子に出会う。彼女は自らを植物と名乗るが虹色の髪を持つ美人。テレパシーとしか言いようのない手段で話しかけてきた。当初困惑していた僕だが、彼女の行き先が僕の帰省先であるL1123惑星であることを知り次第に魅入られてゆく。が、ふわっと消えてしまった彼女は、僕の乗る宇宙船を追い抜いて一条の光となり先に行ってしまう。僕の心は騒ぎ出した。
詳しくは http://yukikazepedaling.blogspot.jp/2015/11/blog-post_15.html

[第2話]
七色の光の筋が惑星に吸い込まれてゆく。地上で気づいた人はカラフルな流れ星と思っただろうか。

彼女は水車の横にいた。初めて見る水車と飛沫、こんなダイナミックな水があったなんて。
見上げるほどの大きな水車を見ているうちに、意識もなく彼女はすーっと浮き上がり、掻かれる水に同期し始めた。回る水車に回る七色の髪、虹の粉が周囲にまき散らされる。次第にトランス状態に昇華する彼女の心。意識は水とともに回る。知らずして泣いていた。涙は止まらない。それはまるで、大きな虹の渦が水車に寄り添っている様だった。

光速船から降りた僕は、取り敢えずエアタクシーを拾った。A15区画の水車、L1198惑星から真っ直ぐ飛ぶと、一番近いのがここなのだ。僕は留学先の大学で資源開発を専攻していて、この星の資源テクノロジィには詳しい。A15区画の水車だってレポートの参考値を取りに訪れた事があった。「急いで!」

エアタクシーが水車に到着する前から、その虹色の渦は目に入った。「なんだ?」 飛び降りた僕に降りかかる七色の粉。一瞬で僕は悟った。

「どうしたんだ? 降りといで!」絶叫する僕になお降りかかる七色の粉。「駄目だ!」僕はダッシュした。緊急停止レバー。機械的に水車を止める最終手段。必死だった。後先関係なかった。全身で飛びついた。オーーフッ!

水車が緩やかに停止すると、彼女はふわりと落ちてきた。駈け寄って抱き止める。なんて軽い。七色の粉も最後の粉雪のように静かに落ちてくる。

「起きろよ!」「頼むから起きろよ!」何度叫んだことだろう。彼女はうっすらと目を開いた。

「よかったー。大丈夫か?目が回った?」座込んだ僕の腕の中で、彼女は軽く頭を振った。粉たちがちらっと舞い落ちる。

∽ ごめん、どうなったか判らない。まだ回ってる。

「いいよ、少しこのまま休んで。水に飲まれたんだよ」

止まった水車の横で、僕と彼女は交信さえ脇に置いて静かに時を数えた。

∽ あの、本当にごめんね。見てるうちに回ってしまって…。

彼女が細い声で語りかけたその直後、僕の背後から怒鳴り声が聞こえた。
『誰だ!水車止めた奴は! 許可あっての事か!』
そうだ、大変だ。エナジー監督署がモニターしてるんだった。僕は彼女をそーっと下して怒鳴り声に相対した。
「すみません、友達が巻き込まれそうになって」そう言って僕は学生証を提示した。
『エリート学生だからってやっていい事と悪い事がある。その歳で解らんのか!』たっぷり15分はお説教されただろう。それだけの事はやったのだ。大学に通報されるのだろうか。
ようやく解放されて戻ると、彼女は起き上がり、少し浮いていた。僕のヘコみを彼女は全て感じ取っていたようだ。

∽ ごめん、私のために。あなた大丈夫かな? 本当にごめんね。

「もういいんだ。それより少し水車から離れよう。すぐに回り出すから」

再び彼女を抱きかかえ、少し離れた丘の上で介抱することにした。差し当たっては水分補給だ。

「ね、どこからでもいいから少し飲んでみなよ。この星の水は軟水だから、きっと大丈夫だよ」

∽ 駄目なの。私がこの星の水を吸収するのは私の使命なの。万全でやらないと実験にならない。

「え?実験? 何の事?」

彼女は途切れ途切れに事情を語り始めた。彼女の名前はワラ。水の星、僕たちの呼び方ではL878惑星からやって来た調査員だった・・・。

                                    <続く(そのうち)>

はい、どうなるのでしょうね。惚れた男は周囲が見えないものです。数々の不審点はあると思いますが、全編を気ままに数時間で書き流したのでご容赦下さい。

そもそもワラって名前、安直にwater? いやいや実は「ワけわかラん」の略なのですよ。意味深長。 深くないけど、隣は何考えてるか判らん秋は深し。

浄瑠璃寺 三重塔 まこと、しっとり

浄瑠璃寺本堂。小振りですが、凛としたものを感じます

2015年11月22日日曜日

琵琶南湖 本年漕ぎ納め

8月の自転車落車で左肩の腱を痛め、当初は左腕は水平以上に上がらなかったのが、最近はウェイトでも上げ下ろししない限り違和感もなくなってきたのでパドリングも解禁。但し季節を鑑み本年ラストカヤックです。

場所は先月自転車で見つけたワニ。比較的近いと油断していたら宇治川ラインが通行止めで、宇治田原から大石に出る府道で迂回し(車でっせ)セタ渋滞にも巻き込まれワニ着は11時。ベタな駐車場に車を止めて出てみると風強し。白波も出ていて旗や幟は真横で風速5~6m/sって感じ。勿論波もひっきりなしにザバーッと打ち寄せています。漕げない事はないけど、何年か前に西宮カヌー協会の人に止められた状況と似ているので出航断念。

確か天気予報では、北の方が曇りがちと言ってたな、南北に細長い大津市なので南の方へ車を走らせます。で、過去にも出航した湖岸緑地(明智光秀像がある)に来て見れば、かなりマシ。もう正午なので慌てて組み立てに入ります。で、出航12時40分。15時には戻りたいのでバタバタと漕ぎ出します。進路は南南西。特に当てがある訳でないですが湖岸を観察しながら漕いで行きます。湖面には浮草がなくなって随分すっきり。立ち上がる水草も殆ど見かけません。

ヨットスクールがあるのか練習用ヨットがたくさん。マリーナも多く街を漕いでるって感じ。また湖岸に面して瀟洒な住宅がたくさん並んでいます。庭がそのまま湖に直結。カヤックライフもさぞかし楽でしょうねえ。ヨットや釣り船が湖岸から次々出てきて進路を横切るので、迂回したり停まったり。波を横に受ける事も多く、これに引き波が加わるとグラグラしながら進みます。水鳥が群がって浮かんでいますが近づいてゆくと一斉に離水。その瞬間を写真に撮れないものかと随分苦労しましたが、こちらも上下左右に揺れるので、なかなかファインダーのセンターに捉えられません。写真って難しい。
唐崎神社付近にあるカッコいい建物 ボートハウス?
そのうち掛け声らしきが聞こえてくると自衛隊の駐屯地。かつてここに飛行場があったと、何かで読みました。陸上自衛隊なので桟橋もなく(勿論フネもないでしょうね)なんか勿体ないと思ってしまいます。時節柄、余りジロジロ観察してるとまずいかと思い前を向くと、建物の合間に「大津琵琶湖館」の屋根が見えました。8月に孫を連れて行った所です。と言うことで目的地に設定。
大津琵琶湖館到着 着岸します
柳が崎を回り込んで、観光船桟橋横の小さな浜辺に着岸。1時間のパドリングでした。結構びしょびしょだったので琵琶湖館には入らず緑地でぼーっとしていると定期船ランシング号到着。2回も乗った事ある馴染みの船です。思わず「はつゆき」と2ショット。そしてランシング号出航の後「はつゆき」も出航。
彼方に大津プリンスホテルが見えます

後がランシング号
いつもそうですが、往路は岸に沿ってまったり漕ぐのに、復路は沖合を一直線。斜め前から波が来るので漕ぎやすく凹部をパスする形で進みます。するとずーっと右前方に巡視船に似たカラーリングの「うみのこ号」発見。ヨットや釣り船の間をゆったり進んでいます。大きい船はきれいですね。写真を撮る時以外は殆ど止まらなかったので40分程で緑地の小さな浜辺に戻ってきました。
水上標識 近寄らないと見えないっす

優雅に進む うみのこ号
今日は水温も暖かく、湖上で寒いとは思いませんでしたが、岸辺に上がると寒いこと。落葉舞い散る中でカヤックを分解してると濡れた船体布も乾きません。斜めになったお陽様も迫力がなく、辺りはしっとり・ひんやり。私もひんやり・ぶるぶる。

浦の緑地で秋風邪ぞ引く。 へっくしょ。 (>д<)、;;;

2015年11月15日日曜日

スペース・ラヴ

雨雨・・・。陽が射したと思ったら突然の驟雨。結局、午後からの出走で、TOJ京都ステージ予想コースをかすめる35.9kmを走っただけでした。なので本日メインはShort Story.

・・・・・☆彡・・・・・・・・・・☆彡・・・・・・・・・☆彡・・・・・・・・・・・・☆彡・・・・・・・・・・・☆彡・・・・・・・・・・・・・・・・

その娘とはL1198惑星の宇宙ステーションで出会った。
お隣のL1123惑星行きのローカル線ホーム。 髪の色は 七色。
僕は留学先からの帰りだった。お気に入りの音楽を聴いていたらふいに声が割り込んできたのだ。

∽ いつまで待つの?
 「な、なんだよいきなり入ってきて。音楽聴いてたのに」
∽ 音楽ってなに? 私の星にはないの。耳がないもの。どうやって聴けるようになるの?
 「え?じゃあ僕の声は何故聞こえるの?」
∽ 心で聞くの。みんなそうよ、ウチの星じゃ。音楽ってメロディのこと?
 「まあ、そうとも言う」
∽ じゃ、心で聴ける? だって、あなたの気持ち、伝わるもの。
 「え?」 ドキ、「君って何? 形は僕らと似てるけど。銀河のパスポートはあるのかい?」
∽ さあ、知らない。念じたらここに着いたの。まだ先に行きたいの。水車のところに。

時々髪から七色に光る粉が舞い落ちる。まるで虹のようだ。レディ・・・なのかな。

 「ね、君って女性なの?」
∽ なにそれ。私は私よ。みんな胞子から育って透明の羽根を持つのよ。大きくなったからもう無くなったけど。
 「それってエンジェル?」
∽ なにそれ。ね、まだ待つの?
 「うん、まだ1時間くらい。おなかすいてる?何か飲む?」

僕はなんだかわくわくしてきた。だって可愛いよ。エンジェルでもガブリエルでもいいや。
すると、また彼女?の髪から七色の粉が散った。

∽ うん、飲むの大好き。だって植物だもの。
 「えーっ?植物? 胞子から育ったって言ったっけ?」
∽ あなたの言葉では植物。私たちはそうは言わないけど。

叶わぬ恋かな、この出会い。僕はだんだん混乱してきた。
だって七色の髪を持つ、どう見ても女の子の、それも相当美人の、それで植物とこれからお茶しようとしてんだ。ばあちゃんに何て説明したらいいんだ?

∽ ごちゃごちゃ思ってるのね。面倒そうな生き方。
僕は取り敢えずホームの端にあるスタンドカフェに誘ってみた。
彼女?はふわふわついてくる。時々七色の粉がはらはらと舞い散る。
 
 「何飲む?メニューここだよ」
∽ わからない。あなたと同じでいいよ。
 「じゃ、アイスティーにするよ。ああっと、これ葉っぱから取ったエキスみたいなものだけど大丈夫かな?」

一瞬、僕の頭を「共食い」が横切ったのだ。そんな心配をよそに、彼女が顔にグラスを近づけると、グラスは一瞬で空っぽになった。

 「え?どこから飲んだの?」
∽ どこからって、どこからでも普通に入ってくるわよ?

ポカンとした彼女に僕もポカンとした。コミュニケーションって難しい。
水分摂って元気になったのか、彼女は歌い始めた。七色の粉に ♪ ♪ ♪・・・
頭から足から入ってくるメロディ。さっき聞いていた音楽とは全く違う。なんだこれ。周りの風景さえ霧の中にぼやけて行く。昇天ってこのことかな・・・、天に還る? ハゴロモ天女?

”これこれ、お兄ちゃん、フネが入ってきてるよ” 
スタンドカフェのおば様の声で、僕は急に我に返った。あれ?天女は?
”一人でアイスティー2つ頼む人は初めてよ。早く行かないと遅れるよ”

急かされた僕はL1123惑星行きの光速船に駆け込みシートに倒れ込んだ。フネはすぐに出発、Gを感じさせず真っ暗な宇宙に切り込んでゆく。夢でも見たのかな。
ふー 溜息ついて真っ暗な窓を見やると、少し離れて七色の光が一筋流れて行くところだった。
∽ 先行くね、待ちきれなかったよ。でも、あなたって面白いね。

クスクス笑う声が歌のように頭から足まで通り抜けて行った。さっきの天女か?

くそー、でも追いついてやるよ、水車の所で。何だか逃がしたくない。待ってろMyプリンセスかぐや。 袖口と心に残った七色の粉がにわかに輝き出す。

夢幻の宇宙で恋のレースが始まった。
                               <続きません>
・・・・・☆彡・・・・・・・・・・☆彡・・・・・・・・・☆彡・・・・・・・・・・・・☆彡・・・・・・・・・・・☆彡・・・・・・・・・・・・・・・・

こんなエスパーを嫁さんにしたら、食費は助かっても後々大変と思うのですが、まあ精々頑張ってくれ。 もっとも、ラムちゃん超えは間違いなし。

MRJ飛びましたね。早速私もFSでFly!

2015年11月7日土曜日

嵐の山の もみぢ まだ見ぬ

毎年春秋の恒例、嵐山ツーリング。

低気圧の接近で曇天。明日は確実に雨なので一か八か出発。まず自宅近くから前方のママチャリに追従。乗っているのはおねーさんでなかなか速い。坂になったら抜こうと思ってたら、おねーさんいきなりダンシング。離されそうになりましたのだ。何者じゃ?

木津川自転車道に入って雨がパラつきますが、八幡市に入ると空も幾分明るくなって雨は消え去り、そのまま北上。途中、鴨川沿いのベンチで一休みしていると、改造ママチャリでお散歩中の爺様から「どこから来なすった」と声を掛けられ「こう言う自転車って高いんやろなあ、よう走りまっしゃろ、ここまでどれ位の距離ですのん、タイヤ何インチになりますのん」とよくある質問攻撃。素朴な感じの爺様だったので「年配の方もよう乗ってはりますから、どうですか」と締めくくりました。自転車でもカヤックでも声掛けてくる人って大抵、爺様です。私の問題か?

嵐山には11:30到着。渡月橋を渡り、JR線を越えてゆきます。人が多い所は押し歩くので走れる道は限られ、少し遠慮がち。紅葉には少し早く、真っ赤な葉っぱをつけた木はちょっと照れているようでした。混みあう嵐山ですが、ふとした瞬間、林の小道に私以外誰も居ないことがあります。観光のざわめきも消え、落つる葉の音に鳥の声が一刺し。かつて歌仙たちが感じた情景はこのようなものだったのか。魂が一瞬、古今の昔へと誘[いざな]われ還るのでした。

 
それにしても外国人の多いこと。日本語と外国語の聞こえる割合は半々位。自転車押してると「地元民」と見られるのか道を聞かれます。都度、スマホのMAP出して "Now…here. So~turn to the right and go straight" みたいな覚束ない説明なのに、百聞は一見に如かずで、大抵 "OK! Thank you!" になります。スマホ様々だ。若い人はアジアの人でも大抵英語大丈夫だけど、日本人っぽいオジサンが片言の日本語で聞いて来て、結局英語しか解らんかったりで、つまりアンタは何人?とインバウンド盛況はなかなか大変。東京五輪、相当覚悟要りますよ。

 
混みあうトロッコ嵐山駅を過ぎて、池を左手に歩いていると嵐山には珍しく勧誘を受けました。何でも『江戸時代の建物をどこかの教授が守ってきて、ガイドブックには載ってないけど貴重な見学が出来て、ケーキセットが3千円で頂けるけどケーキは出す側が決めるので選べませんけど、中に入ってみませんか?』 と。

なんやそれ。本気で入って欲しいと思ってる? 選べないケーキが3千円てのもどうかと思うけど(まさかのホールケーキか?)盛んに江戸時代の建物云々を強調されてました。奈良県民は飛鳥時代の遺跡やら天平の建物やらに慣れているので江戸時代の建物って最近やん と思ってしまうのですね。だって千年後ですもん。

お誘い頂いたおねーさんの眼が余りにマジだったので引いてしまい、丁重にお断りの上で撤退。苔生す常寂光寺を素通りし落柿舎を眺め、ぐるっと回ってJR踏切に着いたらもう1時間経ってました。京はタイムマシンたる所以です。腹減ったと思いながら、行列に加わる気がせず、何とかなるだろとCRに戻ります。帰路は流れ橋まで比較的追風っぽく、楽に到着。ここで自販機のアイスモナカ食べて出発。風が次第に向風になります。ちゃんと食べてないのでしんどい。やっぱ京うどんにしておきべきでした。食べるの面倒がっては自滅しますね。結局15:30に帰宅、本日走行111.5km。


明日の雨が去った後、嵐山の紅葉は本気になって来ます。ピークには今日どころではない観光客ごった返しで、ようやく嵐山にも

「人しか見えね、秋は来にけり」

2015年11月1日日曜日

なかよしの町

懲りもせず再び吉野へ。吉野と言っても今回は下市方向へのアプローチ。9月とは反対側です。

レトロタウン御所市から下市へは距離にして10km程度と近く、芋峠のようなクラシック峠もありません。県道118・116とR309で快適そう。奈良県プロモートのサイクリングコース「ならクル」ではT7巨勢ルートと呼ばれるルートです。巨勢とは6世紀頃からこの地域に存在した豪族「巨勢氏」のこと。平安時代まで官僚を輩出した家系らしく、周囲にはゆかりの古墳群が多数あります。

御所までは金剛葛城自転車道とその延長の葛城川沿いの小道を行き、そこから県118・県116を使ってR309に入ります。R309旧道の葛付近では風格ある古民家が並び、往年の街道筋だった事が判ります。なので「ならクル」でのT7路線の見どころは、お寺とお墓と遺跡。楽しそうではないのでall-pass。R309では1ヶ所ダラダラ坂がありますがこれを越えると下市は目の前。一気に下って下市口駅に出ました。下市口と言っても自治体的には大淀町。駅前には観光地図看板があって「なかよしの案内マップ」。うん?誰が仲良しなん?ここに来れば仲良しになるの?と不思議に思った一瞬後、なんや中吉野って事かい…と少々がっかり。上吉野とか南吉野があるのかどうか知りませんが、二人で来たらたちまち仲良し、仲良しの町 の方がよっぽどいいやん。ま、自治体は大淀町ですけどね。

下市口駅前 仲良しになれるMAPですよ
日曜で殆どがシャッター街の商店街を抜けて橋を渡ります。吉野川はこの所の晴天を受けて水量ちょびっと。川原には寒々しいキャンプが一組、水の中で魚を追っているのか水面をバシャバシャ叩く人数名。人出も水量並でした。川の南側(こっちは下市町)を東に走ってみます。途中川側に由緒ありそうな井戸が鎮座。じゃあじゃあ出てまして「大量に持ってく人が云々」って注意書きはありますが何の井戸なのか皆目解らず、飲めませんでした。(寒かったし) 暫く走ってようやく橋発見。渡って降りるとR169。トイレ警報が鳴っていたので?ローソンに駆け込みトイレ代金にとドーナツ2つ購入。

本日の吉野川

謎の井戸水
 どこで食べようかと走っていたらすぐに橿原方面右折点で、そのままR169を北上。9月に来た時は消耗していたので周囲を見る余裕がなかったのですが、今日は途中で「やき餅」発見。名前を見ると、いつも明日香村でお世話になっている「今西誠進堂」さんではないですか。これは寄らない訳に行かないと入ってみました。一応eat-inは可能ですが明日香みたいな「お茶セット」はありません。女将さん一人で切り盛りしていたので無理ないかな。本日は「やき餅」「草餅」。こちらが二代目で明日香が三代目のお店だそうです。

更に国道を緩々登ると、真っ赤なスバル360発見。前回はよく見逃したものだ。スバル販売店でしたが本日はお休みのようでした。私も本日はパールイズミとスバルのコラボジャージ着ていたので、営業していたら絶対に入ってましたね。で、いつも思うのですが、スバル360のボディはこのままでメカだけを最新にして販売したら売れると思うんですけどねえ、どうでしょ富士重さん。

真っ赤な テントウムシ (ハロウィン残はご愛敬)
 そのまま新芦原トンネルに突入、高取町へ下り、近鉄飛鳥駅前でローソンドーナツ休憩。いやー以降胸焼けすること。あんこ餅2つとチョコファッション2つは55歳には強すぎる…。そして橿原神宮経由大和中央自転車道で帰宅。本日走行91.8km。

斑鳩町内の富雄川沿い、誰もおらんので古い歌を歌いながら走ってたら口の中に虫が飛び込みました。これが苦い事、漢方薬の如し。慌ててスポーツドリンクでうがいしましたが、後味非常に悪し…、うぇ。

但し、お蔭様で甘味胸焼けは退散しました。

良虫?口に苦し。うぇ。

2015年10月24日土曜日

カオスの東大阪縦断

東大阪を縦断しました。四条畷から柏原まで、R170と東高野街道です。

取り立てて珍しい道ではなく、CRが整備されている訳でもありません。しかしあれ程TVで「四条畷AEON STYLE OPEN!」と言われると(近畿ローカルだけど)つい覗きたくなると言うもの。奈良市にまでチラシが入るので場所は判ります。まず、枚方周回時の経路、R168で交野から第2京阪高架下の「北河内サイクルライン」に乗り入れます。以前から看板だけ見ていて一度走ってみようと思っていました。

が、サイクリングロードとは随分趣が違いました。しょっちゅう道路が横切るので横断歩道だらけで信号待ちも多く、また段差があるので速度は維持できません。更にUP/DOWNが多く、下ったら登るというやる気の出ない見通し。路面がきれいでガラガラなのが救いです。すぐに寝屋川公園、更に下って登るとR170までずっと見渡せました。ある種の絶景。

真っ直ぐ伸びるのは第2京阪道、交差するのがR170
讃良川って妙な名前の交差点を左折してR170(外環状線)の高架下を走ると右手に巨大イオン。付近の全ての横断歩道と交差点に警備員が張り付いて、誘導と道案内。敷地入口から館内までも遠いでしょうね。草津同様こちらも巨大艦なので、屋上にヘリポートを整備するだけでも、緊急時含め随分助かるねえ。中には入る気にはなれずR170をそのまま南下。すぐにR163をオーバーハングする高架橋にかかりますが、進入してよいか判らず側道を行くと階段があって、止む無く「たんちょう」を担いで国道越え。少し走って右手にあった深北緑地でトイレ拝借し、その後また現れた高架も側道へ。するとなんと行き止まり。スマホの地図見て思案の結果、ここで少し東に戻って本来走りたかった「東高野街道」を目指すことに。人やバイクの流れに沿って東へ入るとJR野崎駅があって、更に走って狭い「東高野街道」に到達。路地と言われても仕方ない道幅でした。

ここからは自分でもどこ走ったかはっきりしないのですね。この旧街道は旧R170(外環でない方)と一緒になったり離れたりで、極力旧街道を走ったつもりですが、気づけば前にバスが走ってたりして良く判んね。しかし珍名標識のオンパレードでした。

[例]
”善根寺” … そう、とかく大阪人は とか言われますが、みんな根は善い人なんです
”孔舎衙” …「くさか」と読みます。難解の一言。因みに「日下」ってノーマルな?地名もありました
”瓢箪山3km大阪城12km” … 旅する武士のための標識でしょうか
”箱殿”  …「はこど」と読みます。封印されたご隠居でもいらっしゃった?   
”楽音寺” … 踊る木魚とかありそうです

この他、近所には「水走(みずはえ)」「額田(ぬかた)」なんて読みにくい地名もありました。ここいらは古事記や日本書紀の神話の舞台でもあり、R168で通ってきた交野市磐船に「天磐船」なるUFO?でやってきたニギハヤノミコトに因んでか、蝦夷語が語源になった地名が多いと言われています。
さて「新石切駅」を通過し、瓢箪山へ。アーケードのある駅前商店街で「自転車は押して歩きましょう」という看板があちこちにあります。人出が多く実際危ないので、流石の大阪人も50%は押していました。 

大阪産業大学・大阪桐蔭高校には専用のバスターミナルが完備!

鉄人サポートの歯医者さんまであります
大昔からの街道筋だけあって、所々に旧家が残り小奇麗な日本庭園が覗けたりします。また寺院が多いのも少々びっくり。東大阪の生駒山麓側は、町工場のイメージとは全然違った顔を見せてくれました。八尾市に入ると周囲は急に広々として、やたら造園業が増えます。近鉄信貴線を潜ってすぐに左折し信貴線終点駅まで行ってみました。仕事で一度訪れた事があって、電車とケーブルカーの接続駅なのです。

当たり前ですが駅は坂の上。ヘコヘコ登ってみたものの、昼過ぎのケーブル駅は閑散。電車もケーブルカーも乗客も、ノラ猫さえ居ません。信貴山を越えて大阪空港に着陸するジェット機の轟音だけが山麓の住宅街に響いていました。再び街道に戻るとあとは一直線に柏原市へ。大和川沿いのR25へ合流。そのまま王寺・斑鳩経由で帰宅。本日走行71km。

信貴山口駅 背後の信貴山てっぺんにはレーダー基地があります
古来からの街道筋とは言え現在は生活道路。直交する道路も多く「さすべえ」が洩れなくついたママチャリのオカンが高速で横切ります。街道だろうが国道だろうが道幅だけで判断する浪速カオスの世界。「子ども飛出し注意」の標識がそこここにありましたがポイントがちゃいまんな。

「オカン突撃注意」