2016年11月26日土曜日

シュー交換し伏見稲荷

勤労感謝の日にブレーキシューと前タイヤを交換し、本日は京都・伏見稲荷詣で。

ここですよ、伏見稲荷

お稲荷さんと言えば、この子、KEY-FOX

伏見稲荷は昨年の夏に行こうとして大落車し、盛大な擦過傷と肩の腱損傷のみならず帯状疱疹まで発生する大惨事になった曰く付きの目的地。今回もなんかあったら、これはもうお狐様の祟りとしか思えんところでした。

前タイヤは7月に交換した所なのに、ショルダー部のすり減りが大きく、下の繊維層剥き出し部分が出てきたため不安になり同じコンチのGP4000S2に予防交換。交換品を裏返しても綺麗だったので、捨てるには惜しく(走行2000kmだからね)緊急予備品として保管としました。

ブレーキシューは8000km以上使っているので1回位代えた方が良いかと思い交換。当初、キャリパについても105は何となくボテっとしてるので、ULTEGRAのシュッとしたのに代えようかと思ったのですが、重量差が4つでも10gもなく却下し、シュー(R55C3)のみ交換。
外したシュー見て、さぞや減っているかと思えば、あんまり変わらん。あれ?私ちゃんとブレーキ使ってるよね?こんなに減らないものなのか?という事でこちらも予備役保管となりました。交換した古タイヤや古シューにも勤労感謝の日という事で。

ほんで伏見稲荷。堂々、外国人の訪れたいニッポンの観光地No1。経路は木津川CRで上津屋まで走り、R1BPに乗って大手筋を桃山に出てR24を経由し細い道を北上。墨染,深草なんて京都らしい地名を経て、ごった返す伏見稲荷到着。いやはや凄い人出。正月でもないのにゾロゾロで、噂通り半分は外国人って感じ。聞こえてくる言葉も全く理解できない。やたら自撮り棒持ってるのは韓国の人だったのかな。

まず本殿参拝。人が多い割に真面目に参拝している人は少ないので簡単です。商売の神様なのでお願いするのは社業安全。そしてその背後では大音量のライブ! 神社っぽい装束でドラム叩いてたのは誰?そして何事?未だに判りません。
人の流れるまま千本鳥居へ。入口は大ラッシュ。PVでの閑静な朱の鳥居が並ぶ様は一体どこへ行った。白い人も黒い人も黄色い人もみんな腕突き出して撮るわ撮るわ・・・。

人・ひと・ヒト・・・
背の高い外人さん、頭打ちそう・・・

大行列は朱の連立鳥居に吸い込まれてゆきます。どんどん歩く。だんだん上がる、高さも息も。石段は次第に急になり、鳥居の隙間から森の木々やその向こうの街が垣間見えます。「これってどこまで続くの?」各国語で皆同じ疑問を言い合ってます。「どこまで登る?キリないよね。足に来てる・・・」という事で、鳥居連の区切りで次第にリタイア組が増えて行き、行列も疎らに。

だんだん人も疎らに。

髪を見事に編み込んだ黒人ヤングのグループが鳥居の中で集合写真撮る時には、各国人が皆一旦控えて「ピース!カシャ!」を待ちます。終わったら黒人ヤングたちが口々に「有難うございました。すみませんでした」のカタコト。若い子達は感じいい。周囲の各国人も「入っても良かったかな」「知らない人写ってたらオレ!」とか茶化してます。Visit Japanもいいものですね。大人も見習わねば。

お狐様 屋根にも降臨
紅葉も多少ありました。綺麗であろう とお狐様

で、私も「どこまで行くの?」と自問。多分山頂まで登ることは可能でしたが、時間の問題と、ここで脚使いたくねぇの2点で三ツ辻から裏参道で下山。裏参道は境外に出るので、神社の地図には明示されていないのが判りにくい所。三ツ辻の地図見て結構皆さん混乱していました。前の道路の大渋滞をすり抜けてR24から観月橋を渡り、若干迷子になりながらR1BPに辿り着き、往路と同じ経路で帰還。誤算だったのは、復路は追風と思っていたのが東南からの強風向風。お稲荷さんは厳しいのだ。本日走行84.7km。

誇らしげにはためく「人気No1」
小さい子供連れも多かったですね。はしゃぐ子供を叱ったり、泣く子をあやしたりは各国共通ですが、何言ってんのか皆目解らん。”スペース・ラブ”で出てきた言語コンバータがあれば、世界はもっと近づけると思いました。だって人間一緒なんやもん。

伏見稲荷は千本鳥居と言いますが実際は5千とか1万とかの噂です。多分、神社側を含め誰も真剣に数えたことないんでしょうね。小道の脇にも矢鱈あったし、土産店の中にもずらり。入口から数え始めた人もすぐに嫌になること請け合い。

お稲荷さんだけに、コン気が要ります。

2016年11月20日日曜日

雨も紅葉のため

今年は紅葉がきれいな気がします。まだ最盛期ではないけど、少なくとも今紅葉している木はきれい。
紅葉が美しくなる条件は寒暖の差と水分だそうで、朝冷え込んで、日中は暖かい日が多かったような。
奈良の某山寺の枝垂れ紅葉
本日は久し振りに奈良県を走行。まず金剛葛城自転車道,そのまま葛城川沿いを走って御所市に到着。背後の葛城山には靄が立ち込め山の輪郭が判る程度なのが、時折雲間から洩れる太陽に紅葉が光り少し幻想的な絵画。でもそれを見る人がいません。中心街なのに歩いてる人、めっちゃ少なし。

葛城幻想図
御所市から東に走って、高取町経由で明日香村へ。上空の黒雲を訝しんで入った今西誠進堂で「みたらし・お茶セット」中に雨が降り始め、止んだのを見計らって出発したのに雷の丘で大粒の雨に見舞われ、桜井のカフェ4'seasonに避難。今度はケーキセット(美味しかった)。雨の度に摂取カロリーが増えてくよ。橿原市を抜けると雨も上がり路面も乾燥、だったのが大和郡山に入るとまた本降り到来。結局泥んこびしょで帰ってきました。リムなんて真っ黒で自転車の掃除に1時間かかってしまった。何だか毎月雨の中を走ってる気がする。あ、だから紅葉きれいなのか。本日走行78.4km。

高取ではトトロ?がお出迎え。101匹ワンもいるカオス

キトラ古墳公園展望丘から明日香方面。左の山は畝傍山。
大和中央自転車道は一部通行止め。走れそうだけど。
明日香と言えば朝ドラ(あすか)のテーマ曲”風笛”がオーボエでしたね。北宇治高校では、みぞれ先輩が吹いていました。吹き方が可愛かったので気になっていましたが、吹くところ(リードと言うそうで)は手作りなんだってね。YAMAHAのホームページで作り方まで出ています。かねてから、定年になったら何か木管楽器をやりたいなと思っていました。響け!ユーフォニアムでもサファイアが言ってましたが「音楽は世界共通言語」。ピアノは持ってけないけど、木管なら持ち運びOK。しかし、吹くにはハードル高そう。勿論、上手などなたかのを持ち運ぶだけならできますけど。

太鼓持ち ではなく木管持ち。しかもホラなら吹けます。

2016年11月12日土曜日

ユーフォニアム 聖地巡礼

これ見てわかる人はアニメオタクか吹奏楽部出身かでしょうねえ。「響け!ユーフォニアム」は源氏物語以来1000年ぶりの?宇治を舞台にしたヒット作です。ま、アニメなんだけど制作はめっちゃ地元の京都アニメーション。「けいおん!」「涼宮ハルヒの憂鬱」なんかでも有名です。

お話は、北宇治高校(勿論架空)吹奏楽部の生徒たちの青春モノですが、見てくれとは違って内容が結構濃い。吹奏楽をやってた人たちがトラウマ復活したり、再度楽器持ってみたりのエラい影響が出ているようです。高校の吹奏楽部って私の記憶でも「いつも練習してる」って思い出があります。日曜も夏休みも、いつ学校来ても”ブォ~””プオ~”って音があちこちから聴こえてた。きっと体育系クラブに近い臭いと、文科系独特の悩ましさが融合してトラウマ持ってる人多いのでしょうね。

で、アニメの舞台巡礼ってあちこちに出ているので「何を今さら」なんですが、このアニメ観ていると本当に「見た事ある場所」がわんさか出てきます。私も当ブログで幾つか「宇治モノ」書きましたけど、いろんなポイントがオーバーラップ。それも「殆どそのまんま」アニメに出てるのですね。なので、おさらい込めて今更巡礼。

経路はいつものコースで木津川CR⇒R307で宇治田原⇒宇治川ラインで天ヶ瀬ダム ここから白虹橋を渡って川の北側へ。傍らでは新しい白虹橋を架橋中で、曲線を使った近代的でモダンな橋ができつつありました。宇治川を見下ろしながら木漏れ日の中を気持ちよく漕いでゆくと第1ポイント”朝霧橋”。源氏物語十帖の像がある付近、宇治神社船着場の楼です。久美子(主人公のユーフォ吹き)と秀一(久美子の幼馴染でトロンボーン担当)が麗奈ちゃん(孤高のトランペット名手。私はこの子が一番好き)に怒られた場所ですね。アニメの画像は大抵下校時で夕方なので、土曜の真昼間とは風情が全然違うけど、それはしゃあない。

船着場の楼 麗奈ちゃん視点です

少し先から”さわらびの道”に入ります。宇治上神社は七五三で大盛況。夜にここから楽器背負って久美子と麗奈が大吉山に登りましたが、その趣はnothing。人が多いので「たんちょう」を押し歩き、大吉山・・・ やっぱ登ろうと決断。ユーフォニアム背負って歩けるのだからと甘い判断でした。距離や高さは大したことないですが、路面は自然のまんま。押し歩いたり担いだりで九十九折りを登って展望台に到着。あらー、ハイカー団体がお弁当タイムだわ。夜景見下ろしてトランペットとユーフォの合奏とは程遠い。でも景色は良かったですよ。夜景はきっときれいでしょうね。

宇治上神社 麗奈は宇治神社よりこっちが好きって言ってました
この道、ユーフォ担いで歩いてましたね
登山道入口 麗奈が旅代わり云々言ってた場所です
久美子と麗奈が”愛を見つけた場所”を合奏した現場 
大吉山から下りる時、地元のおば様に声掛けられ、話しながら登山口まで。ご想像の通り「自転車で登ってきはったん?」に始まり「どこから来たん?」「何時に出たの?」も定番会話。自転車担ぐと面食らってらっしゃいました。因みにこのおば様の御子息が東京から自転車で宇治まで帰ってきた事あるそうで、そっちの方がよっぽど凄いわ。

お馴染み通圓さん前 ここから麗奈と久美子は別方向に帰ります
これもよく出てくる通圓さんを横目に一旦宇治橋を渡り、平等院表参道を押し歩き、銘店ますだ茶舗で抹茶ソフト。久美子の食べてたほうじ茶ソフトと随分迷ったけど、ここの抹茶ソフトもピカ一との噂に負けました。そして第3ポイント、ポンプ小屋へ。丁度、久美子が座っていた小屋横ベンチが空いていたので、座ってソフトタイム。ポンプ小屋のフェンスに自転車をもたせ掛けられるので、巡礼じゃなくても休憩場所として丁度いいや。夕暮れ時、ここで練習するって実際にあり得る風景です。

ますだ茶舗の抹茶ソフト サファイアが葉月に押し付けてた一品
葉月が告白したポンプ小屋横ベンチから撮影 屋形船出てました
ここから一休堂前の交差点に出て(久美子の自宅マンション付近ですね。実際は山だけど)宇治川ラインを走り、スポットの一つである縣神社を右折し再度宇治橋へ。実はこの時点では巡礼に飽きてきてまして、あーもう面倒、京阪宇治駅チラ見でそのまま府道7を北上。右手の丘にモデルになった高校があるそうですが、教育機関にロードオッサンがカメラ持って現れるだけで怪しいので割愛し、JR黄檗手前を左折、裏道へ。線路沿いを北上し京阪六地蔵駅到着。ここは北宇治高校の最寄駅なんで、京阪電車の写真でもと思ったんだけど、丁度逆光かつ電車が来ると、お迎えらしき車が集中して電車が見えず、あ゛ーもう面倒!と巡礼投了宣言。

お祭りシーンがあった縣神社 
京阪宇治駅 久美子と麗奈の最寄駅 ここでは完全に飽きてた
北宇治高校最寄りの京阪六地蔵駅  あーしんどかった
そのまま府道7、観月橋、R1BPを経て上津屋からCRに入り、3台のロードバイクと30km/hでのデットヒートを演じながら帰宅。本日走行82.6km。巡礼がこんなに大変とは思わなんだ。皆さんアニメのシーンとラップするように写真を撮ったりしていますが、これ相当根気が要ります。ロードバイク乗りには向いていない適性かも。

さて、ユーフォニアムって何?と思ってる人多いでしょうね。これはチューバより一回り小さい金管楽器で柔らかい低音が出るそうです。私も知りませんでした。主人公の久美子がこれを演奏しているのでこのタイトルって訳です。そしてこのアニメはテーマ曲がいいですよー。TRUEのハイテンポ・ハイトーンの切れっ切れ。みんなが明るくなる曲です。私も思わず楽譜をDLしてしまいました。しかーし、それより練習中の”少年時代 ジャズアレンジ”を終わらんと、このOPテーマ”Dream Solister”が弾けないじゃないか。少年時代、春からやってんじゃなかったか?そもそも3ヶ月以上ピアノに触れてないんじゃなかったか?

「響け!ユーフォニアム」定番の終話フレーズは ”そして次の曲が始まるのです” なんだけど、これじゃちっとも始まらん。

だって帰宅後はだらっとしたいし… 自転車乗ると草臥れるし…
そして次のボヤキが始まるのです。 (怒)高校生見習え。  

2016年11月6日日曜日

ツアー・オブ茶いくるライン

と言う↑イベントに参加しました。京都府主催のサイクリングツアーです。

京都府精華町の「けいはんなプラザ」をスタートして、山城地域を回ります。コースはママチャリ歓迎のAコースと中級者以上のBコース。どちらもいきなりTOJ京都コースの半分(それもKOMを含む)を走るので、ママチャリはかなりしんどいだろ。

ツアー受付風景
私はBコース。参加者が100名を超えているのでスタートだけで30分かかりました。十数台ずつをTime Delay。スキー場のリフト乗場のように扇型に拡がったサイクリストが絞られて順次スタート。モタモタしていた私は最終組スタート。各グループにはリーダーとして同志社・立命館・京都産業の大学自転車部員が先導。TOJコースの初めの坂から結構ハイペース。KOMを過ぎ、普賢寺への下りで先のグループに追いついてしまい、上りはハイペース、下りでセーブという妙な事に。聞くと「いつも練習で上りで頑張っちゃって下りで遅くなるタイプの子」だそうで、人生そのうちいい事あるよ。

普賢寺エイドステーションでは一休さんがお出迎え

で、抹茶プリンと宇治茶を頂きました

エイドステーションが数か所あって、お茶スイーツでもてなしてくれます。高校生バイトも動員、健気にやってくれるのは嬉しいですがトイレが不足。常備トイレは女性用にあてがわれ、男性は臨時のトイレボックス。何れも長蛇の列で、ここは再考の余地ありです。京田辺から山城大橋を渡って井手町に入り大正池ヒルクライムコースへの入口を逆に下り、府道70、私がいつも走る南山城ポタリングコースへ。更に3日前に走った加茂への府道47を走ってR163を渡り府道5号、途中から茶畑の中の道に左折。茶畑は一般的に斜面に作られるので、それに沿った道は半端ない坂。

中級者以上の皆さんですが、結構押してました。私はダンシング&斜行で漕ぎ続けてると、上空から「クォーッ」とエンジン音。わお!ブルーインパルス!今日、奈良・平城宮跡でのイベントに来てたんですよね。知ってましたが諦めモードでした。帰投する所だったので飛んでるだけでしたが、カミさんは家のベランダからたくさん見られたそうです。で、私は周囲の人に「ブルーインパルスですよ♪♪」と話しかけたんですが、みんなそれどこじゃない。「はあはあ、ブルー・・インパルス・・何しに・・はあ・・来ましたかね・・・はあはあ」。ま、そうなるわな。よりによってここで来るか。

和束の茶畑。この風景見ると上り途中でも止まっちゃいます

茶畑のてっぺんまで走って下り込んで次のエイドステーションも間もなくという時、左手の激坂を皆さん上ってor押してます。こんな坂、コースにあったかなとチラッと疑問が横切ったのですが、エイドステーションをよく解っていなかったので追従。先が見えない坂の連続。これは裏大正と呼ばれる立派なヒルクライムコース。やっこらやっこら登ってゆくと、ヘアピンでご夫婦が地図を睨みながら「ここ、コースと違うんちゃいます?」

そうだ、このまま行くと峠があって大正池しかない。ようやく私も冷静に「道間違い」を自覚。次々到着する参加者に”STOP"出してしばし相談。結果は「戻ろう」。ま、それしかないんですけどね。それでも既に先を登って行っちゃった参加者がいるとの事で、緊急に大会本部にTELしてレスキューを依頼しました。私的には「結構上れたやん」とプチ収穫でしたけど。

無事に和束のエイドステーションに到着し、次は折り返しで加茂経由で木津・精華へと戻ります。先程のトラウマから同志社リーダーに追従、途中先程の間違った地点を通過する時、後方の二人が「さっき、あっち登ってしもてな…」「あほか!あんな坂行くわけないやろ」 いやその通りです。思わず口を挟み「そのトラウマで今度はびたっとついてるんですわ」「でもさっき迷って地図見てたリーダーおったで」「へ?」 まあ同志社ボーイを信じよう。

茶畑が背後に迫る和束エイドステーション
加茂駅を過ぎ、府道44号へ右折、と思ったらリーダー直進。え?こっちからも行けるの?と暫く細い道を走ったら、脇の家の2階からおばあちゃんが「どこ行くの?行き止まりやでえ」。リーダーも停車し「戻ります・・・」 先程の予言は真実だった。ま、若いからね、何でも許されるのよ。

以後は難なく進み、肌寒い中14時過ぎに「けいはんなプラザ」にゴール。少々余計に走って本日走行73km。お土産にスイーツ1点とPET宇治茶、そして各自治体のアピールパンフレットを大量に頂戴しました。(微妙)

完走賞のプレート。コースター・・・なのかな?
和束付近は知らない道も走れたし、新鮮な体験でした。但し長大トレインでは統一ハンドサインを地図に載せとくとか走行ルールを申し合わせておく方がスムーズな気がしました。

さて、井手町では町興しにロードレース題材の青春映画[神さまの轍]を作るそうで、ロード乗りエクストラまで募集しています。
今日の自転車軍団をそのまま使えば良かったのに。

ツアー・オブ・クランクイン。

2016年11月3日木曜日

当尾の秋 2016

今日の風は芯が冷たかったですね。いつまで暑いんだとボヤいていたのはたったの一ヶ月前だったのに、何という変わりよう。

午後から岩船寺までツーリング。48kmしか走ってませんが別世界に飛び込めるお気に入りルートです。草餅食べながら、道行く人に重なり見えた光景をJetStream風に。

岩船寺 山門

φφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφ

嫌な日々から逃れるように、彼女がやって来たのは当尾の里。
トトロが待っていそうなバス停から、秋の山道を少し歩いてみた。

風に追われるように落葉たちが道の端から端へと流される。
藪の中では竹が互いに当たるカンカンと言う音だけが響き、面妖な輩も穴にすっこんでいる様だ。

過ぎた恋も、職場のさや当ても、みんな葉っぱと一緒に風の中に放り投げ、
かつてあったというたくさんの仏塔の法力に浄化されればいい。

後に残るのは本当に信じられるものだけ。

秋は傷心に染み入り涙で消毒して、もうすぐやって来るふわふわした粉雪や、クリスマスの暖かい灯りをきちんと載せられるように、心を平らにしてくれる。

彼女は今更ながら、本当にぼっちなのか、そうでもないのか判らなくなってきた。
見ぬ振りした眼差し、跳ね返した言葉、そして差し伸べられていた手。
なんだ、 一人じゃなかったかも。

秋には自分を取り戻す魔力があるようだ。
鎮めてくれたお礼を言わなくっちゃ。

上を向いて彼女は山門をくぐった。

φφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφφ


ススキ靡く 大仏池

秋は1年のマジック・シーズンです。