2013年4月7日日曜日

あはれ散りゆく

1日中、暴風と驟雨。気象協会の天気予報では奈良市は風速5m/sなんて書いてますが、生駒越えの西風がまともな我家では、昨日の強烈な東風と本日の西風は、どう見ても8m/s以上でした。気象庁の観測はアメダス観測所なので下目に出ますね。

昨年10月~11月にかけてサナギになったキアゲハきいちゃんの子供たち。サナギが9つ出来たのですが、家の保守業者さんに1匹(1個?)撃墜され、現存するのは8つ。先週、トップバッターが羽化しました。私は仕事中だったので見られませんでしたが、カミさんと長女が目撃と観察。

長子?はゴミ箱の裏側、ペダルと蓋を繋いでいる金属棒にサナギを作った子。(妙なところに作るものですが、確かに風雨や鳥からは守られてます)。羽化後そのまま翅を拡げられなかったらしく、まだ乾いていない翅を引きずって歩いているところを発見されました。
カミさんがヘルプし、ベランダのハイビスカスの枝で翅を伸ばし、やがて飛び去ったそうです。長子ですが小さくて、モンシロチョウ大の大きさ、それに翅の一部が重なって伸びきらなかったそうです。

雨と風に今春の桜花も散り、いつの間に出たか若葉が目立つようになった本日、その長子がベランダの隅で見つかりました。翅は雨で縮こまりクシャクシャな状態。蜜を求めるも、まだ花々は殆ど見かけない中で体力を使い果たしたのでしょう。飛び立ってから2日、自分が育ったパセリのプランターがあるベランダによく舞い戻ってくれたものです。もう1週間サナギのままで居たらまた違った事になったと思いますが、今更詮無きことです。可哀想でした。

花見も何もないまま散って行った今年のさくら、伸びきらない翅で風雨の中を飛翔し力尽きた、きいちゃんの長子。春の思いも切ないものです。

嵐去り 野に敷かれたるさくら色 あはれ黄檗の蝶も落ちたり


ゆっくり羽ばたいて翅を乾かす長子
翅を必死で伸ばします

 

 

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