2017年12月30日土曜日

女郎花の転調はCOOL

なんじゃこのタイトル。意味解らんし。ご尤もですが、謎は最後に。

現在ピアノはAIKOの”恋をしたのは”を練習中。映画”聲の形”のテーマ曲ですね。映画も良かったけどテーマもいい曲です。構造が結構複雑で、

イントロ-Aメロ-Bメロ-間奏a-Aメロ-Bメロ-サビ-間奏b-Bメロ

みたいな感じ。サビは勝手に ♪ah-恋をしたのはーいつからか・・・♪ と思ってますけど、この後の間奏bがいいメロディで、かつ見事な転調。このお蔭で最後のBメロがサビ並に引き立つのですよ。箸休めの酸味のあるシャーベットみたい。この転調をスムーズに弾きたいけど難しい。気長に練習します。

さて、転調で思い出すのは謡曲「女郎花(おみなめし)」。能では雑演目と呼ばれる「その他」カテゴリーの話で、ストーリーは・・・

”京の女子を愛人にした男が、女子の元に通わなくなったので(元々が不倫だったのね)その愛人が川に身を投げ、その際に脱ぎ捨てた着物が朽ちてそこから女郎花が生えてきたと。男がその花に近寄ると花も男を避ける。それを哀れに思った男も後を追います。で、案の定ですが、地獄で男は剣の山のてっぺんに愛人を見つけて近づこうとするけれど、身は剣に刺され、骨は岩に砕かれる・・・を(多分)繰り返して終わらない。お願い、何とか成仏させて下さいと男女の霊は旅の僧に頼む”

端折るとこんな話。男の正妻の立場はどうなるとか疑問だらけだけど、能の世界では、この手の話が多いですね。あの世で困ったら出てきて僧に何とかしてくれと頼み、僧が一生懸命に弔ってHappy end。仏の力は凄いよって話。昔の僧はあの世の事もこの世の事も解決せねばならず大変だったのです。

一番好きな謡曲がこの女郎花です。地獄のシーンが臨場感溢れる謡で、その後ツヨ吟からヨワ吟に鮮やかに転調?するメロディ(節廻し)が好き。ツヨ吟はゴワゴワ喋る感じで、ヨワ吟は謳う感じの謳い方。ミュージカルでもありますよね。セリフからそのまま歌うのって。(私、元・謡曲部なんですよ)

八幡市の石清水八幡宮付近は、この謡曲「女郎花」の舞台なのです。東高野街道からちょこっと入った所に、男を弔った塚(男塚)、松花堂庭園内に女塚があります。
身投げ現場の放生川 めっちゃ浅いし・・・
男塚。超細い路地の奥にあります
女塚はこの松花堂庭園の門の裏付近にあります
で本年の走り納めは枚方周回。コースは定期航路ですが、次女の安産お願いのため飛行神社に寄ると、何やら祈祷中。その後ろで参拝しました。祝詞に38号機云々って出てきたので恐らく次のH2Aロケットの祈願に来られていたのだと思います。本当に無事に打ちあがって連続記録を更新して欲しいものです。その足で前述の男塚にも立ち寄りました。何だか哀れを誘うほど小振り。ま、立場上しゃあないか。
なお、木津川CRはあちこちで工事中です。路肩整備や道を横断している溝の補修もあり、その部分は舗装が剥がされ、石ころゴロゴロのグラベルですので走行注意してください。本日走行66.3km。
飛行神社 祈祷はこの神殿で行われます
表札があったんや・・・
日本の音楽(J-POPS等)の構成って、日本語の特性が現れてますよね。洋楽ですと結構 AメローBメロ 繰り返しで、サビに当たるのがAメロだったりします。結論が最初。日本語は最後に結論が出てくるのでAメロ-Bメロ-サビの構成が多いってどこかに書いてました。なるほど。しかもイントロが違う。洋楽はイントロあってもジャンジャカの伴奏を前に引っ張っただけが多かったりして。
これって家屋の構造みたいですよね。一概には言えませんが、映画で見るUSの家は大抵、玄関開けるといきなり居間です。日本の家は玄関が独立していて、花が活けてあったり、絵や小物が飾ってあったり、居間へ誘うプレリュードっぽい。だからイントロも丁寧です(と、思うのです)。
今年弾いた曲の中ではイントロNo1はギルティクラウンのテーマ曲”MyDearest”。この曲弾こうと思ったのは、イントロ内のグリッサンド弾きたかっただけみたいなものですから。いいメロディですよ。是非一度お聴き下さい。しかし長かったよー、曲も練習期間も。

普段意識していませんが、音楽にも文化が現れるのですね。故にJ-POPSやアニソンはCOOLと言われるのでしょう。なので、女郎花の転調は相当JAPAN-COOL。冒頭の謎は解けましたね。

今年はこれでおしまい。1年間お付き合い下さいまして有難うございました。
どちら様も良いお年をお迎え下さいませ。

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