2015年7月20日月曜日

棚田劇場

5月に見に行って早かった明日香村の棚田をまた見に行きました。

明日香村へは初めての西方からの進入。葛城CRのR24BP途中から曽我川沿いを南下、高取町内で東進すると飛鳥駅付近に到達します。

真っ直ぐ伸びる夏の道。行く手には緑の山と積乱雲。一面が夏の風景です。陽射しは強く、影は濃く、蝉は大合唱。森の木に灰色の猛禽類がふわりと舞い降りました。夜中には街路灯にカブトムシやオオミズアオがやって来るのでしょう。いいな。

この道沿いも古墳だらけ。斉明天皇のものと噂される牽牛子塚古墳もあります。NHKの番組で特集された大きな岩をくり抜いてできた珍しい古墳です。100tの大岩の中をきれいに立方穴をくり抜いているのですよ。7世紀と言うと1500年近く前。数値制御も3Dプリンタもない中でどうやってこんなにきれいに…と思います。と言っても道路から500mとあったのでそのままスルーして見てませんけど。

飛鳥駅前から国営歴史公園を経由して石舞台の横を通って稲渕地区へ。道路脇の小さな水路の音を木陰で聴けば、暑さ忘れる清涼感。目の前はグリーン一色です。青々と田は育ち、山間を吹き渡る風が木々の葉を揺らし、稲を波にします。稲穂やヒガンバナには早いけど、うーんと唸って見入ってしまいました。棚田は劇場です。

稲も泣いたり咲いたりすんだろうーなーと思いながら来た道を引き返し、いつもの焼き餅屋「今西誠進堂」さんへ。家を改装中らしく足場が立っていましたが営業中。本日も「みたらし&草餅」の黄金コンビ。冷たいお茶が美味しい。

帰路は橿原神宮から大和中央CR。予想通り、往路の南風は北西風に変わっておりました。つまりどちらも向風。ま、いつもの事です。途中、上宮遺跡公園で休憩し15時帰宅。本日走行77.3km。

斉明天皇って、公共事業を重んじた人のようですが、60歳過ぎてから即位って、いろいろ難しいでしょうねえ。この時代の平均寿命って30歳って説もある位で、どう頑張っても50歳とすると、60歳過ぎての即位はまさに「鉄の婆さん登場」って感じでしょう。しかも最後は自ら軍を率いて九州で倒れたとか。ナウシカで言うと大ババさまがクシャナ皇女になったようなもんだ。絵にはならんけど…。

牽牛子の意味は「朝顔」だそうです。古墳の名称を誰が決めるのか知りませんが、本人の意向が入っているとすれば、夏の朝に律儀に咲く爽やかな花を名前に被せた心は、クシャナ皇女の鎧下につけるアクセサリーに通ずる気もして、少しほっとします。因みに、朝顔の花言葉は「はかない恋」だそうですが、

あるやん、立派な「はか」。 ヽ(*゚ω。)ノ

入口はこんな感じ

オーボエの「風笛」が聴こえてきそう

青々としか言いようのない風景

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