2024年10月28日月曜日

高速! サイクリングしまなみ2024

「サイクリングしまなみ2024」を走って来ました。ここの大会は4回目参加ですが今までで一番流れが速かった気がします。草臥れた。

 今回は今治発5コース・尾道(向島)発3コースの計3,500名定員。以前、スタッフ1万人と聞いたことがあり、警察・自治体ぐるみの大イベントです。尾道発は今治まで抜けるAコース,生口島折返しのBコースと私が参加した生口島から岩城島・生名島を経由して向島に戻るCコース。A・Cは公称70km、Bは55kmです。Cは2年前に参加したコースと酷似していますが島の周り方が微妙に違いました。今治まで抜けたかったけど、戻って来るのが面倒そうなのと、因島の自転車神社に寄りたかったのでCをセレクト。受付が前日尾道駅前なので、また尾道のホテルに前泊です。

受付会場 しまなみ交流館(尾道駅前)左のステージには”みきゃん”!

 前日は中国道リニューアル工事で渋滞すると芦田愛菜ちゃんがCMしてたので、京奈和・新名神・第2京阪・京滋・名神・新名神・山陽とごちゃごちゃ乗継ぎ4時間余で尾道到着。駅前はサイクリストで溢れ、受付イベント開催中でした。選挙よりよっぽど盛り上がってる。岸壁で掃海艇「なおしま」の展示をやっていたので見て来ましたがこれは別途。翌大会当日は3時45分にホテルを出て向島運動公園に4時15分着。既に大賑わい状態で、前に駐車の車は長崎、後ろは名古屋ナンバーでした。

 今回も最初は高速(西瀬戸自動車道)を走るので、スタート地点である向島ICゲートまで。1,750台が押し歩き移動。これだけで時間かかる。5時半から集合でCコース移動開始6時40分。前回よりはスムーズな運営でした。7時半ごろICゲート付近に着いて、市長の挨拶の後、順次スタート。市長も走ったそうです。高速走るっていいねって見えますが、私が思うに、最初の大会では向島運動公園から坂を降りて島を周回していたのですね。すると最初は一気に出る訳ですから信号待ちで大渋滞。車が右左折できないとか生活に影響が大きかったのではないでしょうか。高速だったら影響なしとは言いませんが、通行止めは事前告知できるし捌けるのも早いし、通行料金収入減額分だけ補填すれば何とかなるかと(知らんけど)。Cコーススタートは8時でした。

向島ICゲートでスタート待ち

 自動車専用道ですから走り易くはありません。上りで密になり下りで疎になる。路面もさほど良くないし、障害になる構造物も多いです。しかも「高速」なんでみんなぶっ飛ばす。平たん路でも気がついたら40km/h出てて慌てました。前回ほど「観光サイクリスト」はいなかったけど、トンネル内落車が発生した時は銘々が大声で注意喚起し一瞬ヒヤッとしました。だから端っこ走るなって注意されたでしょ、と私は思いました。幸い大事には至らなかったようですが、左からの追抜き、並列走行も見られ、走行ルールを細かく事前伝達すべきと思いました。台湾や米国など外人さんも多かったので余計にね。

 BCコースは生口島のインター手前で高速を降りて島を時計回りに周回。最初のエイド「瀬戸田サンセットビーチ」に9時到着。TOJで馴染みのMAVICの黄色いレヴォーグがメカニック対応に来ていました。補給食が朝から重い(甘い?)。持っていけないのでチョコパンだけ食べました。

MAVICのサービスカー レヴォーグ

第1エイドの補給食

瀬戸田ビーチ 爽やか

背後にトイレの行列が見えますね

 残念ながら生口島名物「ジェラードのドルチェ」に寄る気にはなれず、島を2/3周して渡航船乗場へ。皆さん28~30km/hのハイスピードです。次の岩城島は坂ばっかりだった記憶があるので最初からインナーで走りました。島を半周、坂も飛ばして岩城港が第2エイド。10時40分着。獅子舞や鬼やひょっとこがいます。すぐに田楽踊り?と獅子舞が始まりまして賑やか。岩城島はいつも全力で応援してくれます。有難い。補給食は昼食扱い。レモン牛肉バーガー?レモネードなど。朝食が午前3時とは言え、これでお腹いっぱいになりました。

スタッフの若い人たち。岩城島ありがとう!

向こうに見える岩城橋も結構登ります

 再び細い道と坂道を走って岩城橋を渡ります。絶景でした。着いたのは生名島。前回は1周しましたが今回は時計回りに半周。長閑な海沿いの道。ポタリングしたい~と思うものの、皆さん飛ばしています。島の北部にプチ坂が幾つかあって、最後の方で追抜くのにダンシングに切り替えたら途端に膝頭上の四頭筋がモコっとなりかけヤバい。高速のツケが早くも出ました。因島への渡航船乗場に11時到着。周囲からも「しんど…」の声が聞かれ、やっぱみんなそうなんやとちょっと安心。因島は海沿いだと、記憶の限り、坂が1か所、向島も運動公園への坂位なので何とかなるだろうと楽観。

左:生名島 右:岩城島を結ぶ岩城橋

因島行渡航船

 因島は渡航船で分断されたグループで大人しく走り出します。街中なので飛ばせませんしね。途中、本日の最大の目的と言っていい「自転車神社(大山神社)」へ単独で右折。2年ぶりの御守更新です。裏手の急坂漕いで境内に入るも自転車ラックは空っぽ。え?誰も来ていないの? 相当にびっくり。取り敢えず今の御守を奉納(返納)するために拝殿に向かうと丁度やって来た巫女さん?(どう見ても女子高生にしか見えない)が「お返しですか」と聞くのでそのままお渡しし、拝殿で二年間の無事故御礼と今後のお願いで二礼二拍手一礼。

七五三のご家族も祈祷にお出で。3歳の女の子、めっちゃ可愛い。で、社務所で次の御守をと見ているとさっきの巫女さん登場。「今治まで走って行くんですか?」とか聞かれたので「今日、大会なんですよ。ここに寄るためにこっちに戻って来るコースにしました」と事情打ち明け。サイクリングしまなみ、自転車神社に通知していないんかい。3,500台が押しかけたらどうするつもりだ。御守は今回も白地縮折りにしました。2年間?また宜しくお願いします。 

自転車神社(大山神社)

新たな御守

 コースに戻って走っているうちに集団に追いつき、第3エイド、お馴染みの万田発酵さんへ。めっちゃきれいな建物出来てる(前回も既にあったようです)。広報センターでしょうか、中にはカフェ迄あってオサレ。健康コーヒーでも出て来るんかな。勿論トイレもめっちゃきれい。

補給食は「おやつ」

万田発酵 HAKKOパーク内

 因島周回は何回も走った道です。北部の坂も足を宥め宥め乗り切って大浜を通り抜け、因島大橋に至る坂道は、ローギアで超スローペース。前にも同年配の方がいらっしゃって同様ペースだったのでついてゆきました。嫌だったかもですが抜くのも嫌だし。最後の方で「お先です」と言ってスローペースで箱状の因島大橋へ。途中止まれないんで写真NGはめっちゃ残念。速く抜けるのは勿体ないとママチャリペースでまったり渡橋。今治発折返しの人たちがわらわらと戻ってゆきます。往復は…さすがにしんどいな。

因島大橋の下です

 最後の向島に12時半上陸し周回道。ゆっくり走りました。だって時間あるし海見るのこれで終わりだし、皆さん一緒のようで、結構停車して写真タイムを見掛けました。惜しむらくはしまなみ特有の「シトロンの海」が見れなかった事。曇空だと海の色まで不透明。生口島で晴れてるうちに撮っときゃ良かった、時速30キロで走るなんて他所でも出来るやんと後悔。

シトロンと言うより昆布茶の海って感じ

 向島運動公園への坂道を集団でよろよろ上ってフィニッシュは12時50分頃。ゼッケンの裏に計測チップが貼ってあるので検知マットを越えると名前が判り「奈良県、はつゆき船長さん。お疲れさまでしたー。ナイスライドぉー」なんてDJが叫んでくれます(勿論本名で呼ばれますよ)、聞いていると北海道から九州まで幅広くご参加。流石に米国の人は「アメリカー」で括られていましたが。

ルート&完走証 因島で一部計測欠落、本物の完走証名前は勿論本名ですよ

無事、駐車場に帰還

 最初は雨天走行を覚悟していたけど、ライドには丁度良い天気でした。島々ではたくさんの地元の人が手を振ってくれ、皆さんには迷惑なことなのに有難いです。しまなみ2024、走行78.1km。公称より1割多いですね。どこをふらついとったんだろ。

この海の傍を走れてシアワセ

 日曜日のお昼、釣り糸垂れる人たち、カフェのデッキでお茶を飲む外人観光客、一歩進んでは自転車列を眺めるご老人。世界のしまなみはどこか時間がゆったり流れています。橋で繋がったとは言え、海を越えると時間幅が変わるのかも知れませんね。次回こそは「ゆっくり走ろう」と思う帰路の山陽道を飛ばすレヴォーグ車内なのでした。電光掲示板が光っています。 

『この先、渋滞17km』  それがどうした。歩くよりは速いやろ。

 これを「しまなみ効果」と私は呼びます。

2024年10月20日日曜日

図らずもビワ南湖一周ポタ

  天気も良さげ、気温も〇、滋賀遠征サイクリングは、琵琶湖大橋袂のピエリ守山から湖東・日野へ。


の筈でした。朝6時40分に車載で出発し、湖周道路をご機嫌で走っていたら電光表示に「琵琶湖トライアスロン大会で通行止め云々」が目に入りました。ほぉ。皆さん頑張れと思いながら琵琶湖大橋東詰交差点まで来ると、直進(湖周道路)は完全通行止め。基地になるピエリ守山は左折で入るので問題なく、すいすいと駐車し8時過ぎ自転車出発。

 いつものように湖周道路を走っていったら「なぎさ公園」入口の三差路で歩道(CR)まで完全通行止め。車だけちゃうんや。警備のおっちゃんは「30分ちょっと待ってもろたら」と仰いますが、鈍足の私でも30分走れば10kmはゆきます。咄嗟に本日行程を再計算するも、あ゛あ゛!…と要は面倒になり、大会と関係なさげで真逆方向である南湖を回ろと易きに流れ、交差点まで戻って琵琶湖大橋を久し振りに渡橋。南湖1周は50km位しかなく、街中多くポタリングです。


 まずは堅田の昔の漁村?をポタしながら南西方向へ。堅田港、浮御堂と狭い路地を入って覗きますが、湖岸沿いの道はないんですね。なので櫛状に行って戻っての繰り返し。道なりに走ると内陸の方へ行ってしまい、うーん湖岸に出たい!と丁度野球少年が自転車で走ってゆくのでついて行ったらプチ半島の突き当りがグラウンドでドボンでした。湖岸は諦め次なる目標「近江神宮」に向けて県558を走って、覚えのあるカネカ工場で旧道へ。カヤックで着岸した覚えのある唐崎公園、水城だった坂本城址碑を見てから山手への細い道を登ってゆきます。

造船所がありました!

浮御堂 絵になります

かつてはカヤックでやって来た浜

 最後は短い勾配で京阪石山坂本線の踏切越えると県道47号。大津市中心に向けて下ってゆくので見晴らしも良く気持ちのいい道です。隣り合う線路にはラッピング電車頻発。近江神宮前の三差路を山手に登ると神宮の裏口?、かるたの聖地がある近江勧学館に到着。ふう、やっとトイレ行ける…と入ろうとすると表に

「競技かるた 名人位 クイーン位 西日本予選が行われています 館内 お静かにお願いします」

の看板が。途端に緊張。そーっと入って抜き足差し足でトイレへ。控室には試合待ちの人が静かに控えていて、また2階の競技場との間の連絡要員も行き交いお邪魔感満載だったので、お土産:アクリルかるた札付きリング?を、そーーっと買って退散。近江神宮本体では七五三と婚礼の方々たくさんで晴れ晴れムードでした。

近江勧学館

健在でした 詩暢&千早パネル

背後はたぶん選手控室

近江神宮は賑わっていました

 そのまま山手地区を走って琵琶湖疎水を跨ぎ、大津絵の道(感じのいい小径ですよ)を走って浜大津からは湖岸沿いをポタ。大津港には琵琶湖の大型船「うみのこ」「ビアンカ」が並んで接岸。沖合からは外輪船・ミシガンが入港して来て、いいですねぇ港があるって。心底羨ましい。

琵琶湖疎水の源

ミシガン入港

旧琵琶湖文化館

 近江大橋辺りからはいつも走っている道です。唐橋まで南下したのちに湖周道路をせっせと走り、博物館のある「烏丸半島」を一周、守山に近づくと、やはり走行距離は55km程度になりそうなので、思い切って佐川美術館前から今浜コスモス畑へ走りました。せめて60kmは走りたいなと距離を稼ぐため緑地沿いをぐるーっと回って佐川美術館に戻り、ピエリ前まで来て欲が出ました。そうだ、ビワイチ像まで行って写真撮っとこ。ピエリ前を通過し出発時と同じ湖周道路を進むとビワイチ像の手前で歩道完全封鎖。歩道を走らないとビワイチ像には入れないんだけど…と思いながら指示された通り車道を走ってゆくと、この辺りがトライアスロンのフィニッシュらしくお祭り騒ぎ状態。皆さん次々にフィニッシュされていてお疲れさまでした。私には到底真似できないので尊敬の一言です。今日泳ぐの寒くなかったのかな。

烏丸半島の埠頭 ボラードにもたれさせています

ここどこ? ってビワコです

 そのまま突き進んでも仕方ないので、大会参加者とともに交通誘導員に道路を渡らせて頂き、また琵琶湖大橋東詰交差点に戻って、ピエリに帰館。3回同じ交差点を渡るとは思わなんだ。最後がお粗末でしたが走行距離は予想を上回り69.2km。

コスモス風に揺れる

 しかし、湖を身近に感じるのはやっぱ南湖かも知れない。北回りは段々見飽きるから感動が薄くなっていきますが、南湖は文化を感じるのと、人と湖との触れ合いが様々見られ楽しいです。車多いし距離短いし…と遠ざけていたのを反省しました。

本日の おみや

 でもね、本日、近江勧学館を訪れていた「ちはやふる」ファンの人たちは「しーっ」と行儀良かったのに、大会関係者に見えるスーツのおっちゃん二人はそうでもなかった。詠んで差しあげたい。

 ”わが身一つの場所にあらねど”


2024年10月19日土曜日

好日山荘 上高地②

【前回 「好日山荘 上高地①」 の続きです】

 二日目は5時過ぎ起床。早朝ハイクがあるのです。共同洗面で男女問わず洗面歯磨き。女子大生と並んで歯を磨くなんて、なんか恥ずかし。横長のステンレス洗面台は乗務員時代の職場を思い出しました。

赤穂高? 冠雪しています

 一同、6時出発。夜中に穂高に冠雪があったらしく、朱い朝日を浴びるピークが所々白くなって美しい。梓川には川霧が立ち込めて、寒いけど(4℃位?)きれいでした。田代池方向に歩くと、たくさん散歩していますねぇ。日本人、早起きです。思った以上に若い人が多くまさに老若男女。この地を有名にした英国人登山家・ウェストンさんのレリーフがある所で折り返し。最近すぐ脇の橋下の巨大配管チューブの中にクマが入って居付いちゃったそうです。水量も大したことなく山荘の棚ベッドのようにほっこりしたんでしょうね。なので近辺には『クマが目撃されました』があちこちに貼ってありました。レリーフでは記念撮影する人が随時立ち寄り。感じのいい女の子二人連れがセミ登山ルックで自撮りしていたのが好印象でした。カワイイは無敵です。

ウェストンさん

クマに注意!!

白穂高! 赤穂高と同じ場所ですが時間が経つと表情変わりますよね

 山荘に戻って朝食タイム。これまたガッツリ系で贅沢な朝ごはんでした。宿泊者は本館でコーヒーが飲み放題と言うのでカミさんと訪れ、こじんまりしたティールームでほっこり。やっぱ本館はいいな。出発は8時半。荷物を預かってくれるので、私はウェストポーチ(NorthFaceの大型)のみ。朝から河童橋近くの『絶品アップルパイ』には長蛇の列が出来ていました。情報によると、この日のあかんだな駐車場は朝6時に満車になったそうです。梓川右岸の遊歩道を明神池まで歩きます。

陽が昇ると一層美しい穂高

逆さ穂高もまたきれい

 牧野内さんのガイドに時折穴沢さんがツッコミを入れたりして和やかに歩いてゆきますが、周囲にはインバウンドの喧騒も。日本人と外国人の割合は55:45位に見えましたが、中国語は甲高く声が大きいのでうるさいのです。たまに聞こえるフランス語は美しい。思わず ”très bien” と思ってしまいます。偏見だけどね。それと大半の人は「歩く服装」だけど稀に「その格好で来たの?」を発見。UpDownのない上高地なので(最大3‰)歩けないことはないのですが、やっぱ朝の気温4℃でミニスカは寒いでしょ? 穴沢さん曰く今の子たちは「履き慣れた靴で来てね」と言うと、厚底サンダルで来たりするそうで、確かに履き慣れてんだろうけど、下手すりゃ足首、挫くよ。

いろんな種類の石が川原にあるのも梓川の特徴
 

清流奔流

 途中でおサルさんに遭遇。和束とか琵琶湖では見かけるので珍しくないけれど、ここのおサルさんは人慣れしていてちっとも逃げない。木から降りて、ハイカーと一緒に木道を歩いていました。クマもそうですがやっぱ木道は歩き易いのだそうで、どんな動物も一緒ですね。休憩ポイントで石の上に「ウンチ」発見。太さと内容(消化しきれてない種子など)からして小動物、オコジョかな?と穴沢さん。オコジョいるんや!森の妖精。会ってみたいですね。

ウンチ!

梓川の川面(透明過ぎて水が見えない)

おサル出現(中ほどの茶色いやつ)

 明神池(嘉門次小屋)に10時過ぎ到着。前日に続いて10時台の昼ご飯。私は名物らしい「イワナの甘露煮」が乗った蕎麦で蕎麦続きは流石信州。イワナは塩焼きが有名で頭から全部食べられますのだけれど、私は甘露煮と目が合ってしまって食べれませんでした。母娘で参加の京美人女子大生に「えー食べれないんですかぁ?」と笑われました(お母さんもおきれいでした)。で、ここいら辺で長年愛用のスポーツサングラスを紛失。すずらん号(ルイガノクロスバイク)に乗った時からですから十数年愛用でした。嘉門次小屋の人にも探して頂いたのですが見つからず、きっと今頃「落とし物」として集約されているでしょう。

明神橋

 穂高神社で手を合わせ、100円トイレに2回も行ったりして明神橋を渡り、梓川左岸を戻ります。青空の下、穂高五峰がくっきり美しく、梓川の透明な清流に魚が泳ぎ、理想的なトレッキングです。穂高や槍ヶ岳に登る人の経路にもなっているのでたくさんの人。穴沢さんは信州の某高校の山岳部の顧問?を頼まれているそうですが、すっかり「ゆるキャン部」になってるそうです。マッチを擦る所から教えなきゃだそうで、今の高校生、オール電化なんかに住んでると炎を見たことない子もいるんだって。なるほどとも思うけどエライことですね。なので山岳部とは言え、登山より防災関連知識をつける?部活になってるようです。で、たまにイケメンの山男を連れて来て「山に登ったらこんなイケメンいるよ~」とお誘いするそうですが、いやいや穴沢さん、現実はジジィばっかでしょ。

逆さに埋まった木(何故?)

 左岸道の途中で6月末の大雨で土砂崩れした現場も見ました。山から土石流なので白っぽい大小大量の花崗岩が散らばり、木々は薙ぎ倒され、クマザサとシラカバの杜は様相を一変させておりました。まだ崩れ残りがあるそうで、手が付けられないようです。最後に伏流水が帝国ホテルの水を賄っているとの話を聞いて河童橋近くで解散。皆さま有難うございました。二日間で歩いた距離は精々12km程度でした。

土石流の痕

で、上高地のお土産~と思ったものの、店は人で一杯だし荷物を背負ってるしバスも混むだろうしとバスターミナルに着いてみれば、「あかんだな行き」のバスには長蛇の列。200mはありましたね。「さわんど行き」も同様でしたが、こっちはアルピコ交通が超ピストン運転でどんどん捌かれ、「あかんだな行き」も濃飛バスがピストンで、約35分待ちでバス乗車。前を行くのは新宿行き直行バス。一緒だった栃木のご夫婦が乗車されているバスでした。離合も不便な山道を大量のバスが行き交い、ベストシーズンの上高地は大観光地でした。駐車場に着いて荷物を整理し、出発したのは15時半、駐車料金は1,200円。京都なら1日分です。この日はR158をそのまま走り、飛騨高山市内のホテルに向かいました。

バス待ちの行列(ターミナルが見えない)

あかんだなバスターミナルと濃飛バス

 翌日、高山市内(古い町並み)を朝から散策し、上高地のお土産買おうと思いましたが、どっこいここは岐阜県。長野県のお土産がある筈もなく、結局「飛騨高山に行ってきました~」になってしもた(笑)。

 上高地は超大昔に山が崩れて谷を埋め立てた特殊地形だそうで、それ故平坦で、また度々の火山活動で梓川がせき止められ池が残っているそうです。偶然の連鎖ですね。下界からの一般交通を遮断してるので自然が守られ、生き物ものびのび暮らしています。それでも最近は観光客の食べ歩きを狙うカラスが現れたとのことで「蟻の一穴」と言う言葉もありますから皆で注意したいものです(インバウンドは特にね)。「カラスの一食」がサルやクマに伝染したらエライことになりますから。上高地はそう言う気持ちにさせる透明で爽やかな場所でありました。因みに自転車もバスターミナルまでは走って来れます。但しバスの往来には格別の注意が必要と思います。トンネルあるし、まじ危ない。

 最後に梅花藻たなびく清流の音を貼っておきます。時々これで心を洗いたい。